Judas Priest 【最高傑作】Defenders of the faith おすすめレビュー

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Judas Priest / 背徳の掟 レビュー

JUDAS PRIEST の個人的「最高傑作」

ジューダス・プリーストの1984年リリースの9枚目のアルバム(邦題:背徳の掟)。

アルバムセールス的には前作「Screaming For Vengeance(邦題:復讐の叫び)」の方が上回っていますが、本作も負けじ劣らぬヘヴィメタルリスナー必聴盤なのは今更私が言うまでもありません。

甲乙つけがたいジューダス・プリースト全盛期のこの2枚のアルバム。

もしもどちらかを1枚を選べという究極の選択を迫られたら?。

みなさまはどちらを選ぶでしょうか?。

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私個人的には「復讐の叫び」は、初めて自分のお小遣いで買った最初のヘヴィメタル系のLPレコードという特別な思い入れもあります。

でも、本ブログで取り上げるジューダス・プリーストの最初のアルバムとして、断腸の思いで私は本作を最高傑作として選ぶことにしました。

JUDAS PRIEST / Screaming for Vengeance(復讐の叫び)
JUDAS PRIEST / Screaming for Vengeance (1982年) NWOBHMムーブメントの勃興期において真のHMサウンドをシーンに定義付けた名盤中の名盤。オープニングからの間髪入れずの展開はHM史に語り継がれる...

 

80年代ヘヴィメタルの象徴的アルバム

ヘヴィメタル界で誰もが認める大御所「ジューダス・プリースト」。

文字通り「ヘヴィメタル=重金属」を具現化する鋼鉄のリフワーク、鋭利な角度で攻撃的に切れ込んでくるツインギターのソロフレーズ。

青筋を立てたこめかみから煙の出そうな勢いで脳天から突き抜けていくような感覚に襲われる、高音域でシャウトするヴォーカル。

もはやヘヴィメタルの原型、スタンダートといえるでしょう。

そして楽曲のみならず、鋲鉄を打ち込んだブラックレザーを身にまとい、ステージにはハーレーで乗り込んでくるパフォーマンスまで含め、彼らそのもがヘヴィメタルの象徴的存在としてシーンの礎を築いてきました。

本作は、そのジューダス・プリーストの長年にわたるキャリアの中でもまさに脂の乗り切った全盛期の作品であり、最高傑作と評価する人も多いことと思います。

冒頭に記したように、甲乙つけ難い前作よりも後発ということで明らかに楽曲の完成度は高まり、ギターソロのメロディラインにおいても十分に練り込まれた洗練された深みが出ています。

ヘヴィメタルとは何ぞや?。

まさにその問いへの回答。

無言でこのアルバムを差し出せば事足りるほどに、まさにヘヴィメタル然とした、潔さすら感じてしまう永遠の教科書的楽曲が目白押しです。

熱かったあの時代、灼熱の80年代が体感できるアルバムです。

 

ジャケットデザイン「メタリアン」はライブでも活躍

本作のジャケットデザインは、前作「復讐の叫び」の鋼鉄の鳥獣で高い評価?を得たデザイナーが引き続き担当しています。

本作のデザインではライオンなのか、トラなのか、般若の面なのか解りませんが謎の鋼鉄獣が登場。

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見方によっては、某戦場カメラマンにも似た頬のこけまくったライオンのようにも見えてしまいます。

「メタリアン(メタリオンと呼ぶ人もいますが…)」と名付けられたこの鋼鉄獣は、後のライブにおいてもステージセットとして登場。

アイアン・メイデンの「エディ」同様に、ジューダス・プリースト=「メタリアン(鋼鉄獣)」というシンボリック性を高めることにも貢献しました。

(ほんとか?)

 

メンバー・収録曲

【メンバー】

  • ヴォーカル: ロブ・ハルフォード
  • ギター  : グレン・ティプトン
  • ギター  : K.K.ダウニング
  • ベース  : イアン・ヒル
  • ドラムス : デイブ・ホーランド

 

【収録曲】

  1. Freewheel Burning – 4:24
  2. Jawbreaker – 3:26
  3. Rock Hard Ride Free – 5:33
  4. The Sentinel – 5:02
  5. Love Bites – 4:47
  6. Eat Me Alive – 3:35
  7. Some Heads Are Gonna Roll – 4:07
  8. Night Comes Down – 4:00
  9. Heavy Duty – 2:25
  10. Defenders of the Faith – 1:26

 

おすすめ楽曲

このブログでは、楽曲を聴きながらレビューを楽しんで頂くために主に音楽サブスク配信サービスの音源を貼り付けています。

当初は何も考えず「Spotify」を貼っていましたが、途中から極力「Apple Music」に変更しました。

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下記のリンク記事で詳しい内容をご紹介していますので、是非見てやってください。

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Freewheel Burning

ジューダス・プリースト史上最高傑作アルバム(個人的に)のオープニングは、超攻撃的なスピードチューンで幕を開けます。
まさにカーレースにおける激しいバトル、極限まで酷使され悲鳴を上げながらも必至に路面に噛りつくタイヤホイールといった情景が鮮明に浮かび上がりながら重金属音が脳みそを直撃してきます。
相変わらず高音域を日常生活としているロブ・ハルフォードは、のっけから全開フルスロットルで飛ばしまくっていますね。
ツインエンジンと化したツインリードのギターの馬力は半端なく、グレン・ティプトンの切れ味鋭いソロから、K.Kダウニングとのツインソロへと移行。
ユニゾンからハモリに展開していく流れは、これぞジューダス!、これぞヘヴィメタル!と身震いがするほどのかっちょ良い展開です。

Jawbreaker

オープニングを受けてその流れをより強烈に印象付ける大切なポジショニングの2曲目。
最高傑作に相応しい完成度を極めたこの楽曲展開はただただ純粋に格好良い。
格好良すぎます。
決してスピードだけに頼るわけでもなく、シンプルなリフで徐々に盛り上げながらサビメロでピークへと持っていくというヘヴィメタル王道の様式美的な展開、ドラマティックな鉄板の曲構成が見事です。
そして圧巻はギターソロ。
決してトリッキーなテクひけらかしや意味不明の速弾き祭りではなく、あくまで楽曲の世界観、流れを重視した骨太で心に染み入るような構築美。
全てのヘヴィメタルリスナーの期待に応える懐の深さと安定感がありますね。

Rock Hard Ride Free

やばい、このままだと結局おすすめではなく全曲レビューになってしまいます。
3曲目はこれまたイントロの泣きメロのギターで完全にその世界に力ずくで引きずり込まれてしまう名曲中の名曲。
邦題「鋼鉄の魂」。
ここでも盤石のツインギターによるソロは、両者がっぷりよつに組んだまま土俵狭しと技の掛け合い、泣きメロの応酬を展開。
横綱同士の大一番を砂かぶりの特等席で観ているかのような、この上ない贅沢な至福の音空間を提供してくれています。

The Sentinel

怒涛の4連チャンです。
数あるジューダス・プリーストの楽曲の中でも、個人的には絶対に5本の指に入ってくる傑作中の傑作。
邦題「死の番人」。
前作「復讐の叫び」におけるオープニング曲「ヘリオン」にも似た、ミステリアス&ドラマティックなイントロを経て劇的に展開されるリフ展開には本気で全身鳥肌が立ちます。
そしてサビメロにおけるロブ・ハルフォードのヴォーカルは、文字通り「死の番人」そのもの。
霊魂の叫びですね。
アルバムのクライマックスとも言える傑作曲でのギターソロは、いつにも増して激しいバトルが交錯。
両者ステアリングを鬼のようにせわしなく左右に切り交わしながら、クラッシュ寸前の紙一重の応酬を繰り広げていますね。
最後には珍しくトリッキーなボリューム奏法による小技も見せてくれています。
エンディングまで完璧にキメられた後には静寂の余韻と共に、虚脱感と心地よい耳鳴りが残ることでしょう。

まとめ

IRON MAIDENと並んで、ヘヴィメタル界の代表的、象徴的なバンドの一つであるジューダス・プリースト。

メタルゴッドと称される程に存在感とカリスマ性を誇るヴォーカルのロブ・ハルフォードを文字通り支柱として、水戸黄門における助さん角さんのように盤石に脇を固めるツインギター。

派手さはないものの、激しく躍動するエンジンを支える強固なエンジンマウントの如くいぶし銀のプレイで土台を固めるリズム隊。

長年にわたるバンドとしてのキャリア、紆余曲折を経て、80年代のHR/HM全盛期においてまさに孤高の金字塔を打ち立てたジューダス・プリーストの全てが凝縮された名盤中の名盤です。

 

 

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