ALLEN LANDE / THE BATTLE 北欧メロディアス・ハードロックの最高峰

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メロディアスハードロックを愛し続けて苦節うん十年、数々の名盤に出会ってきましたが、取り分け名盤中の名盤と自信を持っておすすめ出来るのがこの作品。

今日は1971年7月19日生まれのラッセル・アレン 51歳の誕生日ということで、このアルバムのご紹介です。

ALLEN LANDE / THE BATTLE どんなアルバム?

スウェーデン出身のマルチプレイヤー マグナス・カールソンによるプロジェクト「アレン・ランデ」の2005年発売の1stアルバム。

当時、北欧メロディアスハードロック愛好会の会員№1番(会員数1名)を自負していた私にとっては、スウェーデンという国名を聴いただけでパブロフの犬のように期待で胸が膨らんでしまいました。

「アレン・ランデ」のプロジェクト名の由来は、プログレッシブメタルの Symphony X(シンフォニー・エックス)のボーカル ラッセル・アレンと、元Masterplan(マスタープラン)のボーカル ヨルン・ランデからのもの。
でも、楽曲は全てマグナス・カールソンが手掛けており、ドラム以外の全てのパートの演奏も担当しているというスウェーデンの天才仕事人が作り出したアルバムと言って良いでしょう。

しかも嬉しいことに、この手のプロジェクトにありがちな「一発限り」で終るパターンではなく、後に2枚のアルバム(正確にはメンバーが代わってからも含めて3枚)を世に輩出してくれたという出血大サービスぶりに、本当に心から感謝感謝です。

本アルバムの魅力は何と言っても「楽曲の完成度」。メロディアスハードロックを愛する全ての人が賛辞を惜しまないであろう曲展開とメロディセンスにより、収録曲全楽曲においてフックに富んだドラマティック感溢れるクオリティを誇っています。

そして、声質の似た2人の実力派ボーカルが、楽曲の世界観を十二分に広げながら縦横無尽に歌いまくると言った、まさに「バトル」状態が繰り広げられており、もはやどちらが歌っているのか?は正直わからなくなってしまいます。

4曲目のバラード曲「Reach A Little Longer」のボーカルがヨルン・ランデとクレジットされているので高音域に透明感のある方がヨルン・ランデ、やや野太い声質の方がラッセル・アレンと見ましたが、あまり自信はありません。

俺様がSymphony Xのラッセル・アレンだぞ!
てやんでい!こちとら「渡り鳥」ヨルン・ランデだ!

そして、本作の注目ポイントはジャケットデザイン。像とサイを思わせる恐竜のような怪獣がバトルを繰り広げている様を描いた独特のタッチのデザインは、イラストレーターRodney Matthews(ロドニー・マシューズ)によるものです。この後発表される2作品も続けてデザインを提供しています。

ロドニー・マシューズと言えば、プレイング・マンティスASIAのアルバムジャケットの幻想的な世界観のデザインでお馴染みですね。

バンドメンバー・収録曲

【メンバー】

ボーカル: Russell Allen
ボーカル: Jorn Lande
ギター : Magnus Karlsson(兼ベース、キーボード)
ドラム : Jaime Salazar

【収録曲】

1. Another Battle
2. Hunters’s Night
3. Wish For A Miracle
4. Reach A Little Longer
5. Come Alive
6. Truth About Our Time
7. My Own Way Home
8. Ask You Anyway
9. Silent Rage
10. Where Have The Angels Gone
11. Universe Of Light
12. The Forgotten Ones
13. Reach A Little Longer (Acoustic Version)

おすすめの楽曲レビュー

本当にこのアルバムは「全曲」がおすすめですが、その中から苦渋の決断で下記の曲をピックアップさせてもらいました。

Hunters’s Night

幻想的かつ荘厳な落ち着いた雰囲気のオープニング曲でアルバムの世界がスタートし、後に続く2曲目。
イントロのメロディだけでモロにやられてしまうパターン。早くも強烈なストレートパンチでダウンです。
メロディアスなイントロに続くボーカルは序盤~中盤~サビへの盛り上げ方が絶妙で、更にハモリコーラスも被せてくるというダメ押しが圧巻。
そしてマグナス・カールソンによるギターソロは、既に当ブログでもご紹介したセルビアの至宝「ミシャ・カルビン」を思わせるフレーズもあり、天才肌の仕事人が産み出すフレーズの共通項みたいなものを感じてしまいます。

Wish For A Miracle

更に続く3曲目はシンプルなピアノを絡めたイントロで、これまた2度目のダウンを喫してしまい早くも「足にきちゃってます」のパンチドランカー状態に陥りそう。
そしてこちらもサビに向けての盛り上げ展開が半端なく、かつその勢いのままギターソロに突入していくという波状攻撃を仕掛けてきます。
これは、富士急ハイランドの殺人的ジェットコースター「Fujiyama」の先頭車両先頭座席でもろ手を挙げて滑走しているかのような感覚となること必至。(怖くて乗ったことないけど…)
そして、聴いていて心地良さを感じる隠れた理由は、恐らくドラムの独特のリズム感だと思います。
ほんの僅かな?「タメ」を伴って、遅れてやって来るスネアのリズムが何とも言えず、知らず知らずのうちにじっくりと聴き込んでしまう感覚に引きずり込まれてしまいます。

Reach A Little Longer

涙なしには聴けない、心にしみる名バラード曲。イントロのピアノでアッパーカットのように顎をえぐられあっけなくダウン~10カウントとられK.O。いやーお見事。緩急自在の楽曲作りとそのクオリティの高さに驚愕です。
心揺さぶられながらも穏やかな優しい気持ちになれる曲とは、まさにこういう曲を称しているのだろうと改めて実感させられます。
HR/HMを聴きながらドライブすると、ついついスピードを出し過ぎてしまうような人は、この曲をお気に入りのプレイリストに入れておくことを強くおすすめします。

Where Have The Angels Gone

サバイバーのキャッチーさとフォリナーの湿り気を足して2で割ったような感じ、という形容が正しいかどうかは別として、叙情的なメロディラインがとにかく印象的な楽曲。
バラード曲以外で最も北欧の香りを漂わせているように思えるメロディと、流れるようなサビまでの展開でじわじわとそして確実に日本人の琴線を刺激してくる楽曲だと思います。
ギターソロもここではあえてメロディを重視したシンプルなフレーズでまとめられ、楽曲としての完成度を高めているように感じます。。

まとめ

2人の実力派ボーカルと、タメを効かせた渋いドラミングのドラマーという強力なサポートの基に、自身の湧き出る才能の泉から次々と魅力的な楽曲を産み出すマグナス・カールソンという才人。

仮に、イントロ~導入部~展開~サビまでの盛り上げ方の方程式、パターン化みたいなものがあるにせよ、これだけの印象的で流れるようなメロディラインを全ての曲で繰り出してくることが出来るのは、やはり才能以外の何物でもないように感じる。

そして時折見せる北欧独特の叙情性が、暗すぎず重すぎず大げさすぎずで適度な湿度を保って垣間見えるため、聴いていて疲れることがなく、アメリカンハードロックを聴いているかのような爽快感さえ感じさせる不思議なアルバムです。

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