ハードロックバンド 最近の新譜おすすめ?選(2024年版)

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おかげ様でたくさんの方々に見て頂いている当ブログの「新譜レビューの特集記事」ですが、サボリーマン癖が身についていてなかなか更新が進みません。

2023年版も未だ未完成のままですが、情報の鮮度を保つため今年は早々に執筆を始めていきます。

この記事では2024年にリリースされた主にHR/HMアルバムの中から、おすすめの作品を選んで紹介しています。

メロディアス・ハードロックを主食とする私のあくまで主観でのチョイスですが、まだ未聴の方の少しでも参考になれば嬉しいです。

(記載はあくまでも「リリース日付順」なのでランキングではありません)

(随時、追記しながら更新していきますので、たま~に立ち寄って頂けると嬉しいです!)

 

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METALITE | EXPEDITION ONE

METALITE EXPEDITION ONE

 

 

 

 

 

 

 

アルバム概要

2024年1月17日リリースの METALITE 4枚目のニューアルバム「EXPEDITION ONE」。

2015年にスウェーデンで結成されたメロディックメタルバンド METALITE は、エリカ・オールソン(ヴォーカル)とリア・ラーソン(ドラムス)の2人の女性メンガーが特徴。

結成当時の初代ヴォーカルだったエマ・ベンシングは、どちらかと言えばポップス寄りな明るく健康的なヴォーカルスタイルだったのに対して、現在のエリカ・オールソンはよりワイルドに、ヘヴィメタルのヴォーカル感が増した印象。

高身長で存在感も抜群なのでバンドにとってはよりスケールアップが図れる良いメンバー交代だったと言えますね。

本作はスタジオ・アルバムとしては2021年リリースの3枚目「A VIRTUAL WORLD」以来の約3年振りとなりますが、内容はジャケット・デザインに表現されている通り安定の「近未来の仮想世界」。

2055年の滅びゆく地球から他の惑星に人類を移動させ、生き残りをかけて新たな生命の誕生を目指すという設定のようですが…。

2055年って結構すぐよ、大丈夫って感じがしないでもないですが…。

まあ、それだけ環境破壊やらパンデミックやらで地球や人類にとっては待ったなしの状況にあり、人間の行動を変えていく必要がありますよというメッセージも込められているのでしょう…。

楽曲はどれもがシンセサイザーによるSE音とテクニカルな演奏陣により演出される世界観の中を、パワフルにヴォーカルがメロディを歌い上げていくというスタイルで心地よい没入感が味わえます。

ソロではこの手の音楽性には不可欠なタッピングを多用しながら奮闘するギタープレイも聴きどころです。

 

おすすめの1曲

BLAZING SKIES

先行してMVも公開されたパワフル楽曲。

このバンドのMVに総じて言えますが、場面切り替えが早過ぎるので印象に残り難いのと中盤からワンパターン化して見るのに飽きてきちゃって勿体ないな~と感じます。

いやぁ~、動体視力の衰えてきた老眼にはきついのですよ~すぐに目が疲れちゃいます…。

各シーンをもう少し長い時間(と言っても数秒の話ですが…)じっくり見せてくれると良いんですけどね~。

 

Bernie Marsden | Working Man

Bernie Marsden Working Man

 

 

 

 

 

 

 

アルバム概要

2024年2月2日に日本盤がリリースされた Bernie Marsden のソロアルバム「Working Man」。
(海外盤は2023年11月24日リリース)
悲しいことに、2023年8月24日に細菌性髄膜炎のため72歳でこの世を去ってしまった Bernie Marsden。
既に完成していた本作は文字通り Bernie Marsdenの遺作となってしまいました。
Bernie Marsdenと言えばやはり何と言っても WHITESNAKE 創設メンバーとしての活躍。
「ひげおじさん」Micky Moodyとのツインギターは、いわゆるギターヒーロー像とは全く無縁の「渋い」プレイとルックスでしたが、当時の思春期少年(私)のハートを強烈にグリップして離しませんでした。
WHITESNAKE LIVE IN HEART OF THE CITY
往年のふくよかな体型と人懐っこい笑顔は晩年まで変わらず、Bernie Marsdenの画像をネットでたまに見かけるとほっこり幸せな気分になれました。
そして個人的に想起してしまうのが、最近露出が減ってしまったこちらの社長も1952年生まれの同年代。
ギターではなくマグロ包丁を持って業界を盛り上げようと頑張っておられましたね。
sushizanmai kimura ceo
ということで、本作「Working Man」ですが先ず第一に「音」が良いですねぇ~。
さすがは Bernie Marsden 自らがミキシング、マスタリングそしてアルバムのアートワークにまで積極的に関与しながら監督しただけあって、特に「音」の深みというか奥行きの違いを聴き始めた途端に体感できます。
そしてまあ、良いじゃないですか~このジャケットも~。
塗装は剥げ落ちて錆びついてはいるけど、まだまだ現役で全然活躍しているカントリートラック。
収録楽曲の朴訥として飾らない郷愁感のような音像と、長年のキャリアで培われてきた円熟のギタープレイ、そして変にイキらず格好もつけずに生き生きとしたヴォーカルを聴かせる、まさに Bernie Marsden そのものですね。

 

おすすめの1曲

Being Famous

アルバムのオープニングに収録。

本作の初回盤は2枚組構成となっていて、新たに書き下ろされた新曲12曲を収録したものにプラスして10曲の新たな音源(過去曲のリメイクを含む)を収録したボーナス盤が付いています。

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CDの盤面も錆びついたど鉄ホイールデザインという渋さ…。
細部へのこだわりを感じます。
そして、過去曲のリメイクがなんともこれまたタマランチ会長なんですねぇ~。
こちらの曲なんぞは Bernie Marsdenのヴォーカルに惚れてまうやろレベルのアレンジと仕上がりになっております…。

 

 

REMEDY | SOMETHING THAT YOUR EYES WON’T SEE

REMEDY SOMETHING THAT YOUR EYES WON'T SEE

 

 

 

 

 

 

 

アルバム概要

2024年2月2日に日本盤がリリースされた REMEDY のデビューアルバム「SOMETHING THAT YOUR EYES WON’T SEE」。
(海外盤は2023年2月17日リリース)
REMEDYは2020年頃にスウェーデンのストックホルムでRoland Forsman(gu)を中心に結成されたメロディアス・ハードロックバンド。
本作は既に2022年の年末にリリースされていたようですが、地元のマイナーレーベルのため極東の日本でのリリース迄には時間を要したようです…。
本作で堪能できるREMEDYサウンドの特徴は何と言っても私のような80~90年代好きには堪らない懐かしさ。
エッジの効いたギターサウンドを軸に透明感のある伸びやかなヴォーカル、キャッチーなメロディという80~90年代臭をプンプン漂わせつつ、今風のモダンでメタリックな味付けも上手いこと融合させています。
その立役者はやはりミキシングとマスタリングを手掛けた ECLIPSE のErik Mårtensson。
さすがは数多のバンドやプロジェクトで培ってきたその知見と才能を、本作でも惜しげもなく注ぎ込んでくれていてホントに感謝しかありません。
最早、北欧メロディアス・ハードロック作品にとっては「Erik Mårtensson」の関与は非常に強力な「太鼓判」となっていますが、バンドとしての力量も当然のことながら高いクオリティ、ポテンシャルを感じさせます。
キレのあるカッティングと音数よりもメロディ重視のフレーズを聴かせるギター、リキまずイキらず素直に歌う伸びやかな歌唱が印象的なヴォーカル。
大袈裟な展開やこねくり回しは皆無で、あくまで自然なメロディの流れや美しさでフックを感じさせる楽曲作りは、まさにメロディアス・ハードロックの王道を闊歩しているかのような潔さ。
大日本軟弱メロディアス・ハードロック愛好会会長として自信を持って「太鼓判」を押させていただきます!。

おすすめの1曲

Marilyn

アルバム3曲目に収録の哀愁ハードチューン。

イントロのキーボードで思わず BON JOVI との出会いを想起した往年のファンも多いことでしょう。

青臭く青春していた「あの頃」がついこの間のように感じる程に、「良い曲」に対する感受性はいつまでたっても変わることがなく、この手のクサい曲に反応してしまう自分がいます。

本作を聴き進めていくほどに、80~90年代当時に聴きまくっていたバンドが次々に想起されてくるのが面白いところ。

是非とも全曲じっくりと味わって頂きたい極上のメロディアス・ハードロック作品です。

 

LIONHEART | THE GRACE OF A DRAGONFLY

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アルバム概要

2024年2月23日リリースの LIONHEART 4枚目アルバム「THE GRACE OF A DRAGONFLY」。
3枚目の前作「THE REALITY OF MIRACLES」(2020年リリース)から約3年半振りとなる新譜です。
往年のファンにとってはブリティッシュ・メロディアス・ハードロックの代表格とも位置付けられるバンド LIONHEART と言えばやはり「元IRON MAIDEN~PRAYING MANTIS」のデニス・ストラットン。
本作では1980年の結成当時のオリジナル・メンバーであるスティーヴ・マン<gu,key>、ロッキー・ニュートン<ba>のに加えてヴォーカルに何とリー・スモールが参加!。
SHY や PHENOMENA などメロハー愛好者には目がハートになってしまうバンドやプロジェクトでキャリアを積んできた「大物」ですね。
更に、ドラムスは WILD HORSES や UFO 等幅広いフィールドで活躍してきた「仕事人」クライヴ・エドワーズという盤石の体制となりました。

過去作と同様に本作「THE GRACE OF A DRAGONFLY」でも、トラディショナルなギタープレイを軸とした解りやすく親しみやすいAOR調ハードロック曲を量産してくれています。

 

LIONHEART

 

 

 

 

折りしも近年のウクライナやイスラエル等における紛争の最中にリリースとなった本作のテーマは「反戦」。

第2次世界大戦をテーマに「自由のために戦った人々への追悼の念」を、リー・スモールがエモーショナル&ドラマティックに熱唱し、デニス・ストラットンはメタリックなギタープレイで表現。

そして、LIONSHEART の十八番とも言えるキャッチーなサビメロに向かって盛り上げていくバックコーラスや哀愁を帯びたツインギターの心に響くフレーズ、全体を包み込んで演出するキーボードなど、全ての楽曲が「紛争の無い平和な世界の実現」を心から祈るように収録されています。

おすすめの1曲

Little Ships

こ、このイントロはぁあああああ!。

っと、冒頭の僅か1.5秒くらいでピクっとなってしまった方々、PRAYING MANTIS 仲間ですね…。

(固い握手からのハグ)

一撃必殺とはまさにこのこと。

流石にPRAYING MANTISほどの「これでもかの泣きフレーズ」ではありませんが、このギタートーン、メロディ、いやぁ~たまりません…。

ということで、アルバムからのシングルカット曲とは別に、今回はPRAYING MANTISの大好きな楽曲「Only the Children Cry」を彷彿とさせるギターで始まるこちらの曲をチョイスしてみました。

 

 

JUDAS PRIEST | Invincible Shield

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アルバム概要

2024年3月8日リリースの JUDAS PRIEST 19枚目アルバム「Invincible Shield」。
前作「Firepower」からおよそ6年ぶりとなる METAL GOD の新譜。
早まる心を懸命に抑えて身を清め、心を静め真剣に向き合う久しぶりのこの感覚、緊張感。
貴重なお小遣いで買ったレコード(CD)を前にしてのメタラーならではの儀式的時間。
そう、昔はいつもこうでしたぁ~。
そして本作をいざ聴き始め、聴き進んでいくとともに蘇ってくる当時(復讐~背徳あたり)の感覚。
最新作「Invincible Shield」は確かに先鋭的であり最も洗練された作品との印象が強いですが、一方で個人的にはどこか懐かしさや(良い意味での)〇〇っぽいと感じるメロディ、フレーズに溢れているように思います。
それは時に往年の彼ら自身であったり、MAIDENであったりANTHEM、OZZYそして終盤には何とKISSなんかも脳裏に浮かんでくるという展開に驚きます。
鋼鉄神としての本領を発揮した重厚な楽曲もあれば、マーケットインを意識した叙情性やキャッチーさに富んだ楽曲も多く、非常にバラエティ感豊かですね。
特に全14曲で1時間を超える作品であることから、中盤から終盤にかけてフックを持たせた楽曲を巧妙に配置しています。
音像はすこぶるタイト&シャープ。
特に前作で少々パサついた印象だったドラム(スネア)の音色が丁度良い塩梅の湿気を伴っており、タイトに仕上がってます。
ロブ・ハルフォードの声質も衰えを微塵も感じさえない深みあるシャープさをキープしていて圧巻です。
聴き終えて早々、危うく「これぞ JUDAS PRIEST 最高傑作!」などど高らかに宣言しちゃいそうになる程に素晴らしい作品であることに間違いはありませんし、そう思う方も多いことでしょう。
一応、当ブログでは既に「背徳の掟」を JUDAS PRIEST の最高傑作と位置付けておりますので、そう軽々に乗り換えるわけにはいきません。
ここは慎重に、それ相応に本作を聴き込んでじっくりと結論を導き出したいところです。
まぁ、それ程に本作の出来映え、クオリティは凄まじく、JUDAS PRIEST の気迫が凝縮された超名盤であると言って間違いはありません。

おすすめの1曲

Gates of Hell

○○を思わせる楽曲シリーズの筆頭格。

まさに脂の乗り切った JUDAS PRIEST の絶頂期を思い出させる本作屈指のお気に入り楽曲です。

この曲の凄さ、そして希少価値はそのキャッチーなコマーシャル性のみならず、やはりギターソロ。

JUDAS PRIEST ではなかなか聴くことのできないフロントピックアップのトーンでの流れるようなソロフレーズは悶絶級ですね。

それにしても「余計なことは一切しない寡黙な男」イアン・ヒルのベースラインは、この手の曲では特にボディブローのように効いてきます…。

さすがです…。

 

 

<次作は「FIREWIND | STAND UNITED」のレビューを予定しています>

 

FIREWIND | STAND UNITED

 

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