永遠のピアノマン「BILLY JOEL」16年ぶり12回目の来日!。
2024年1月24日(水)東京ドームにて一夜限りという、プレミアム感MAXの公演でした~。
今回は、上記来日を記念して「BILLY JOEL マイベスト曲20選」を特集してみました。
折角なので勝手に妄想ライブ形式でご紹介していきます。
※実際のセットリストもこちらに貼っておきます。
- BILLY JOEL マイベスト厳選20曲
- 1.Nocturne
- 2.YOU MAY BE RIGHT
- 3.My Life
- 4.UPTOWN GIRL
- 5.ALL ABOUT SOUL
- 6.The Stranger
- 7.JUST THE WAY YOU ARE
- 8.HONESTY
- 9.AN INNOCENT MAN
- 10. THE ENTERTAINER
- 11. IT’S STILL ROCK AND ROLL TO ME
- 12. NEW YORK STATE OF MIND
- 13. ALLENTOWN
- 14. WE DIDN’T START THE FIRE
- 15. A MATTER OF TRUST
- 16. PRESSURE
- 17. DON’T ASK ME WHY
- 18. SCENES FROM AN ITALIAN RESTAURANT
- 19. ALL FOR LEYNA
- 20. PIANO MAN
- まとめ
BILLY JOEL マイベスト厳選20曲
1.Nocturne
1971年リリースのデビューアルバム「COLD SPRING HARBOR」に収録のピアノ・インスト楽曲。
照明が暗転しオーディエンスのヴォルテージが高まる中で、ステージ上のピアノ1点だけを照らすスポットライト。
ステージサイドのスクリーンに映し出されたのは、ピアノと向き合いいつもの表情、いつもの太く短めの指で鍵盤を叩くジャン・レノ…いやBILLY JOELの横顔。
うーん、我ながらコテコテ過ぎるクサい演出です…。
オープニングは「永遠のピアノマン」BILLY JOELの原点とも言えるしっとりムードのこの楽曲でスタート。
前回の来日ドームツアーではアクセル全開のピアノ速弾き「ANGRY YOUNG MAN」からのオープニングでしたが、年齢を考慮してスタミナ温存のセットリストとなりました。
2.YOU MAY BE RIGHT
意表をつくしっとり落ち着いたオープニング曲「Nocturne」でスタートした久しぶりの来日公演。
楽曲最後の鍵盤の音を合図にバックステージから吹き上がる火柱(ん?ドームは火気厳禁か?)と、けたたましく響くガラスの割れる衝撃音。
ムード一転して続く2曲目は、1980年リリースの7枚目アルバム「GLASS HOUSES」のオープニング曲ですね。
いやぁ~そうきましたか…。
こりゃ一本とられました~。
イントロを奏でるギターフレーズ約3秒間で会場に駆け付けたファンは全てを察し、満員のオーディエンスは総立ち。
ドームの屋根が軋むかのような絶叫の嵐です。
それに呼応するかのように、BILLY JOELも笑顔で手を振りながら「KONBANWA~TOKYO~」のご挨拶。
前後左右を見渡せば10人中10人、100人中100人がみな笑顔。
そしてもう既に感極まって泣いているオヤジもちらほら…。
うーん、解らなくもないぜその気持ち…と、そういう私ももらい泣きの半べそ状態です。
3.My Life
歓喜の坩堝と化し一気にヴォルテージが上昇した会場内の熱量。
熱くなり過ぎた温泉の湯をかき混ぜるかのような「湯もみ楽曲」が続く3曲目「My Life」。
1978年リリースの6枚目アルバム「52ND STREET」の収録曲ですね。
軽快なピアノとグルーヴ感のあるベースにより身体が自然に躍動してしまう感覚になります。
周囲を見れば、さっきまで泣いていたオヤジ達もようやく落ち着きを取り戻したようで、完全に感情移入して一緒に大声で歌っているようです。
4.UPTOWN GIRL
続く4曲目もキャッチーでノリの良いこの曲で畳み掛けてきますねぇ~。
会場のオヤジ達も元気に「とっつぁんガール」などと自爆気味に大声張り上げて歌っております…。
「ズン」「ズンズン」とシンプルに力強く刻まれるバスドラが、直接下っ腹に響いて突き上げられる感覚が心地良過ぎ!。
1983年リリースの9枚目アルバム「AN INNOCENT MAN」の収録ですね。
このアルバムもまたバラエティに富んだ名曲が多く揃えられた名盤でした。
サビでは思い切りオーディエンスを煽りながらの、お約束の「おーおーおー」「おーおーおーおー」の大合唱ですね。
5.ALL ABOUT SOUL
続く5曲目は、哀愁たっぷりのソウルフルな楽曲でややクールダウンを図ります。
1993年リリースの12枚目アルバム「RIVER OF DREAMS」に収録。
このアルバムを最後にBILLY JOELはアルバム制作活動を休止してライブ活動のみに専念していますね。
最終作だけに当初から常に拘っていたBILLY JOELの「Rock Spirits」みたいなものをひしひしと感じます。
それにしても単純に歌が上手いだけでなく、アダルティな声質が渋すぎますねぇ、流石!
その辺のなんちゃってハードロックバンドのヴォーカルなんぞは軽く凌駕してしまう歌唱を聴かせてくれています。
6.The Stranger
鬼渋の楽曲でサウナ後の水風呂のようにクールダウンして整えた後は、今回の帯同メンバーの紹介を挟んでいよいよ号泣楽曲のオンパレード大会の開催です。
まず先陣を切るのはやはりこの曲「The Stranger」。
1977年リリースの5枚目アルバム「The Stranger」に収録。
私の中ではBILLY JOEL=The Stranger と言っても過言ではないほどの象徴的楽曲で、同時期のBay City Rollersとともに洋楽へのめり込むきっかけ、扉を開けてくれた特に思い入れの強い曲です。
再びステージ照明は暗転し、ピアノと向き合うBILLY JOELのみを照らす一筋のスポットライトへ。
優しいタッチのピアノで紡ぎ出されるあのイントロ旋律…。
そしてイントロ2コーラス目は全国から東京ドームに集結した口笛自慢による大演奏会状態です。
いい歳こいた大人達の必死の口笛演奏に優しく寄り添うようにリズムを刻んでくれるスネアのリムショット。
その一打一打ごとにオーディエンス各人は、当時の自身の想い出の情景を脳裏にフラッシュバックさせながら込み上げてくる感情を懸命に抑えているようです。
ギターによるイントロが始まろうものなら、場内一斉の手拍子が始まりさながら半島のマスゲームのような異様な状態に。
私を含め、ハードロックをかじっているような輩はさながら軽めのヘッドバンキングになっちゃってます。
7.JUST THE WAY YOU ARE
号泣オンパレード大会の続く楽曲は、同じくアルバム「The Stranger」からのとろけるようなバラード。
この辺りまでくるとBILLY JOELの喉も良い感じに暖まってきて非常に滑らかな歌唱を聴かせてくれてます。
周囲を見渡せば、時折目を閉じながらうっとりと聴き入る女性オーディエンスに比べ、オヤジ連中はサビで軽く握った拳を胸に当てながらまるで五木ひろしのようにノリノリになってます。
8.HONESTY
まだまだ続く号泣オンパレード大会。
再びアルバム「52ND STREET」からの最大のヒットを記録したあまりに有名な楽曲。
BILLY JOELの巧みな声質の使い分けを堪能しながらしみじみ聴き入ってしまいます。
トーンを抑えた渋い歌声の序盤の歌い出し~ヴァースにかけては敢えて感情を押し殺したような定規で引いたような一本調子の歌唱に徹していますね。
そして究極のサビメロでは文字通り「HONESTY」な感情の赴くままといった感じで、静と動、明と暗が入り混じった力強さを感じさせます。
9.AN INNOCENT MAN
怒涛の号泣オンパレード大会もいよいよフィナーレを迎えようとしています。
アルバム「AN INNOCENT MAN」のタイトル楽曲。
会場のオーディエンス全員が静まり返り固唾を飲んで見守る中、目を閉じて一語一語嚙みしめるように歌い上げるBILLY JOELならではの丁寧な歌唱。
決して激しい音楽ではないのに、ここまで聴く者のハートを熱くしてくれるBILLY JOEL。
魂のこもった名曲、そしてその歌唱は流石ですね。
これはもう泣くしかないでしょう…。
思う存分泣きましょう、泣いちゃってください…。
ふと見れば隣席のオヤジは泣きながら鼻水まで垂らしちゃってます…。
はい、見なかったことにしましょう…。
10. THE ENTERTAINER
1974年リリースの3枚目アルバム「STREETLIFE SERENADE」からの選曲。
思う存分泣いた後は気分一新して元気の出るこの楽曲で再び盛り上がっていきましょう。
やはり初期のアルバムの楽曲はどれもシンプル&ストレートに感情表現されていて、心の中の靄をすっきり晴らしてくれて元気がもらえますね。
11. IT’S STILL ROCK AND ROLL TO ME
続けざまにシャッフル調のノリの良い曲でどんどん盛り上がります。
アルバム「GLASS HOUSES」収録曲。
こんなにシンプルなのに、Rockへの想いや朴訥とした郷愁感までをも感じさせるメロディとBILLY JOELの歌唱に引き込まれます。
誰よりもBILLY JOEL本人がノリノリ状態でうれしくなっちゃいますね。
矢沢永吉ばりにマイクスタンドを激しく操りながらのパフォーマンス、オーディエンスを煽りながらの掛け合いでは大合唱です。
12. NEW YORK STATE OF MIND
1976年リリースの4枚目アルバム「TURNSTILES」収録のアダルティーな楽曲。
自らの出身地であるニューヨークを歌う曲だけに、落ち着いたムードに秘める情感や思い入れが込められた歌唱です。
ねっとりと絡みつくようにムードを盛り上げるサックスの音色も渋過ぎますね。
会場のオーディエンスは皆それぞれ心の中でニューヨークの街並みや景観を思い浮かべながら静かに聴き入っています。
サビの「ニューヨーク~」のタメの部分で「行ったことないけど~」と心の中で歌いながら…。
13. ALLENTOWN
1982年リリースの8枚目アルバム「THE NYLON CURTAIN」に収録の超名曲が続きます。
ニューヨークとは対照的に、ペンシルバニア州の工業都市アレンタウンで不景気と貧困に直面しながらも実直に生きる労働者視点での想いを歌った楽曲が心に沁みてきますねぇ。
かつての炭鉱で栄えた街ならではの蒸気機関車や製鉄所のプレス音が、今も地道に生活している人々の日常生活をリズムとして刻んでいきます。
このアルバムでは、本曲の他にもベトナム戦争に駆り出された兵士の視点で歌われた反戦歌「グッドナイト・サイゴン〜英雄達の鎮魂歌」など、シリアスな社会派路線の楽曲が収められています。
14. WE DIDN’T START THE FIRE
続いて、現代社会とともに学ばなければならないのが歴史ということで。
1989年リリースの11枚目アルバム「STORM FRONT」に収録のヒット曲ですね。
軽快なメロディに乗ってアメリカの歴史上の人物名や史実といった歌詞がテンポ良く綴られています。
この曲の歌詞はアメリカの歴史の教科書にも採用されたとかされてないとか…。
アルバムはFOREIGNERのミック・ジョーンズによるプロデュース。
バックコーラスにはHR/HM界でもおなじみのジョー・リン・ターナーや、彗星の如くスターダムにのし上がってきたリチャード・マークスなども参加しています。
因みに私は歴史の暗記がどうも苦手で入試の際に選択したのは政治経済でした(どうでもよいけど…)。
15. A MATTER OF TRUST
1986年リリースの10枚目アルバム「THE BRIDGE」に収録の渋いロックチューン。
PVでは金のレスポールを抱えて熱唱するBILLY JOELの姿が新鮮でしたぁ~。
完全にブルース・スプリングスティーン状態…。
ピアノマンの面影はなく、80年代のPOPロックが非常に解りやすく表現されている楽曲ですね。
16. PRESSURE
この曲をライブでやるのはちょっと無理がありますかね…。
でもマイベスト企画には是非とも入れておきたいBILLY JOELとしては少々毛色の違った楽曲です。
それとなく、ニューウェイブなテイストが加わったシンプルなメロディ展開がひたすら繰り返される耳タコ楽曲。
アルバム「THE NYLON CURTAIN」のタイトル名の由来は、BILLY JOELが当時起こしたバイク事故で入院を余儀なくされた際の病室のカーテンでしたね。
病床に横たわりながら、相当いろんな事象に思いがふけっていたのでしょう…。
17. DON’T ASK ME WHY
軽快でコミカルなメロディながら歌詞は人生訓にも通ずる前向きな内容。
Rock色の強いアルバムとして変貌を遂げた本作の中においては、比較的前作までの路線を踏襲したような優しいフレーバーに包まれたメロディが心地良く耳に入り込んできます。
18. SCENES FROM AN ITALIAN RESTAURANT
出世作「THE STRANGER」の中でもタイトル曲と肩を並べる名曲。
この曲も庶民的な階級の元恋人同士がイタリアン・レストランで久しぶりに再会している情景が事細かく綴られたとても親近感の湧く歌詞。
BILLY JOELならではの普段着のような歌唱で淡々と歌い上げられています。
珍しく8分近くにも及ぶ長大作曲ながら、巧みな変調と楽曲展開で飽きさせずに聴かせる技が冴えわたっていますね。
サックスを含めた各楽器が混然一体となって楽曲を盛り上げながら進行していくメロディ展開は、躍動感さえ感じさせながら一気にドラマティックなエンディングまで突っ走ります。
19. ALL FOR LEYNA
感動のライブもそろそろラストを迎えつつあります。
最後の盛り上げ楽曲として「GLASS HOUSES」に収録のこの曲が満を持して登場。
オーディエンスの歓声に搔き消されないように渾身の力でピアノの鍵盤を叩きまくるイントロ。
この曲を歌う時のBILLY JOELはまるで人が変わったように眼光鋭く何かに取りつかれたような表情になりますね。
PVでもその狂気的なヤバさが観てとれます。
20. PIANO MAN
最高の楽曲で編集された来日ライブ(いやいや単なる個人的マイベスト企画だろ!)も、とうとうラスト楽曲となりました。
大トリを飾るのはやはりこの曲しかありませんね。
1973年リリースの2枚目アルバム「PIANO MAN」からのタイトル楽曲。
前回の来日ツアーでもラスト楽曲として演じられました。
切ないほどに心に響いてくるハーモニカ。
心の癒しを求める語り口調のBILLY JOELの歌い回しと繊細かつ流麗な極上のメロディ。
今夜、このライブ会場で同じ空間を共有できた人も、仕事の都合で残念ながら出来なかった人も関係なく全ての人々に癒しと安らぎをもたらしてくれる最高の楽曲でこの企画を締め括ります。
(ったく、我ながら妄想が酷くてすみません…)
まとめ
2024年1月24日(水)東京ドームで行われた「永遠のピアノマン」BILLY JOELのONE NIGHTライブ。
聴く人それぞれのリリース当時、または楽曲と出会った時、聴いた時のシチュエーションにより受け止め方は様々。
心に深く染み渡るBILLY JOELの名曲の数々は、今回選出したもの以外にもきっと多いことでしょう。
来日ライブに行けた人も行けなかった人も、この機会にBILLY JOELの名曲を改めて嚙みしめる良い機会にして頂けたら幸いです。