ハードロック名盤職人【マイケル・ワグナー誕生日(4/25)】に聴きたい厳選15曲

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Michael Wagener

4月25日はハードロックやヘヴィメタル・バンドの数々の名盤アルバムを手掛けたドイツ人プロデューサー「マイケル・ワグナー(Michael Wagener)」の誕生日。

HR/HM界にとっては必要不可欠な敏腕プロデューサーの一人、名盤請負人として、HR/HM黄金期そのものを創り上げてきた人物と言っても過言ではないでしょう。

既に3年前の2021年の誕生日に、自身のFacebookを通じて音楽業界からの引退を発表。

50年以上のキャリアを終え、全てのスタジオ機材なども処分して今頃は悠々自適にゆっくりと生活を送っていることでしょう。

そこで今回は、マイケル・ワグナーの手掛けた多くの名盤の中から選りすぐりの名曲15曲を厳選して特集企画してみました。

(選出作品には、プロデューサーとして以外にエンジニア、ミキサーとしての参加作も含んでいます)

(掲載順はバンド名のA to Zですのでランキングではありません)

これから聴く人も、懐かしく聴く人もみんなで必殺仕事人の職人芸を一緒に楽しんで頂ければ嬉しいです。

 

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ACCEPT | Losing More Than You’ve Ever Had

先ずはここから。

マイケル・ワグナー自身もかつて在籍し、徴兵されるまでの間ギターを弾いていた ACCEPT ですね。

1983年リリースの5枚目アルバム「BALLS TO THE WALL」。

ACCEPTは日本では次作の「METAL HERAT」でメジャー昇格を果たしますが、アメリカでは本作で既に存在感を獲得していました。

当時の日本人的にはちょっと引いてしまうジャケットデザインのイメージと見事にシンクロしたギターサウンドと地響きコーラス。

それはまるで、第二次世界大戦において、ヨーロッパを席巻したドイツ軍精鋭無比の戦車軍団のようです。

中でも「ティーガーⅠ型重戦車」は、分厚い装甲によってあらゆる攻撃を跳ね返し、8.8cm戦車砲の絶大な威力で敵を圧倒しました。

(子供の頃、よくプラモデル作ってましたぁ~)

ACCEPT 【最高傑作】 BALLS TO THE WALL おすすめ名盤

 

ALICE COOPER |Freedom

続いては1987年リリースの ALICE COOPER のアルバム「RAISE YOUR FIST AND YELL」からオープニング曲をチョイスです。

’70年代からやりたい放題のシアトリカルな元祖ギロチン男の作品では、エンジニア&ミキサーを担当。

サービス精神旺盛のギターソロを聴かせるケイン・ロバーツのギタープレイの魅力を見事に引き出していますね。

 

BONFIRE | Bang Down the Door

ドイツ勢メロディアス・ハードロック・バンド BONFIRE のアルバム「Point Blank」ではプロデューサー、ソングライティングも手掛けてました。

マイケル・ワグナー同様に、ドイツ出身でありながらも早々にアメリカ市場に討って出た BONFIRE。

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コンパクトにまとめられたキャッチーなメロハーが大好きでした。

アメリカ市場をターゲットにしてはいるものの、ドイツ出身の欧州感が垣間見れるちょっとした憂いのあるメロディがナイスです。

 

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BONFIRE / Point Blank おすすめジャーマンメタル 全17曲の大作

 

DOKKEN | Don’t Lie to Me

マイケル・ワグナーの人生を変えたとも言えるのがドン・ドッケンとの出会い。

あま~い歌唱のように囁いて誘ったかどうかは知りませんが、ドン・ドッケンの誘いでアメリカLA行きを決断したようですね。

結局 DOKKEN とは3枚のアルバムで関わっていますが、やはり特筆すべきは1985年リリースのこの作品「UNDER LOCK AND KEY」。

あま~い囁きに乗っかって勝負に出て良かったですよね~。

まぁ、実力あっての必然の成功なのですが…。

そして本曲は、究極のギターソロと哀愁の歌メロが聴ける個人的 DOKKEN 屈指の名曲と位置付けております。

DOKKEN 【最高傑作】 UNDER LOCK AND KEY おすすめ名盤

 

EXTREME | DECADENCE DANCE

1990年リリースのEXTREMEの2枚目アルバム「PORNOGRAFFITTI」もマイケル・ワグナーのプロデュース。

「ファンク・メタル」で完全差別化を果たした傑作アルバムのオープニング曲は破壊力抜群です。

ヌーノならではの立て板に水のごとく流れるようなリフ、バッキングとオブリガードの嵐を、全身で浴びれる快感がたまりません。

コピー小僧泣かせの一曲ですね。

 

GREAT WHITE | Out of the Night

1984年リリース GREAT WHITE のデビュー作もこの人が手掛けていたんですね。

ドッケンつながりでの請負だったのでしょうか。

それにしてもデビュー当時のGREAT WHITE は、その後の大人のハードロック路線とは似ても似つかない、もろLAメタルっぽい音像で、これはこれで貴重な音源です。

この作品が鳴かず飛ばずで終わり、GREAT WHITE はブルージーな路線へと転換していくわけですね。

 

HAMMERFALL | Renegade

2000年リリースの HAMMERFALL 3枚目アルバム「Renegade」のタイトル楽曲です。

ドイツ勢の正統派メタルとしてなかなかの好スタートでデビューを飾ったバンドだけに、マイケル・ワグナーの手腕により更なる飛躍の作品となるかと思いきや、意外にも失速しイマイチの評価でした。

無理な方向転換はせずに過去作を踏襲したのがマンネリととられたのでしょうか。

流石のマイケル・ワグナーをもってしてもマーケットでの成功は得られませんでしたが、楽曲の内容としては悪くないと思います。

 

 KEEL | United Nations

1987年リリースの KEEL 4枚目アルバム「KEEL」のオープニングを飾るロックアンセム。

コーラス隊がいい仕事して盛り上げまくってます。

個人的には KEEL の文句なしの最高傑作である本アルバムは、佳曲揃いのおすすめ名盤に位置付けています。

アルバムの本曲に続く2曲目「SOMEBODY’S WAITING」も、地味ながらハードロックの王道を行く名曲で、ギターソロのフレーズなんぞは速弾き至上主義の輩に耳の穴かっぽじってよく聴け!と言いたくなる哀愁に溢れています。

 

MALICE | Godz of Thunder

1985年リリースの MALICE のデビューアルバム「IN THE BEGINNING…」。

当時はなんちゃって JUDAS PRIEST と揶揄された MALICE でしたが、こうして改めて聴いてみるとやっぱり「なんちゃって」でした…。

もろにロブ・ハルフォードに寄せたハイトーン・ヴォーカル、本曲に象徴されるような鋼鉄神イメージの攻撃的なギターリフは完全に JUDAS マニアバンド。

しかしながら、JUDAS 黄金期の復讐と背徳の名曲あたりを頭に抱いて本作を購入しようものなら大火傷を負ってしまう超デンジャラスな作品です。

(私がそうでした…。)

 

METALLICA | Master of Puppets

意外だったのがこの作品へのミキサーとしての関わり。

1986年リリースのMETALLICA 3枚目アルバム「Master of Puppets」。

私が保有する METALLICA 唯一のアルバムであり、マイケル・ワグナーとの不思議なご縁を感じずにはいられません。

当時、ヘヴィメタルは今後どうなってしまう(どうゆう方向に進化していく)のだろうか…と一人で漠然とした不安に駆られながら聴いた記憶だけが強く残っている作品です。

 

SKID ROW | Youth Gone Wild

SKID ROW も1、2、5枚目がマイケル・ワグナー。

佳曲揃いの2ndアルバム「Slave to the Grind」ももちろん名盤ですが、その全てをたった一曲で凌駕してしまうほどのインパクトだった名曲がこちら。

1989年デビューアルバムのバンド最高楽曲ですね。

SKID ROW 【おすすめ名曲】 Youth Gone Wild

SKID ROW / SLAVE TO THE GRIND バンドの本質を示した攻撃性溢れる名盤

 

STREET FIGHTER | Rock City

ほんとにヘビメタってうるさくてヤーよね!、とかクラスの女子に陰で絶対言われそうなコテコテ作品。

1984年リリースの STREET FIGHTER2ndアルバム「SHOOT YOU DOWN」。

マイケル・ワグナーもどういう心境で本作を請け負い、一緒に仕事してたんでしょうね。

余程の断り切れない大人の事情があったのでしょうか…。

何の脈略もなく好き勝手にシャウトする一人相撲ヴォーカル。

構成も何もあったもんじゃないただ適当に弾いているだけのギターソロ。

マイケル・ワグナーをもってしても、もはやお手上げ状態、適当にギターソロにリヴァーヴ掛けとくくらいしかなす術が無かったのではないかと…。

正直言って、仮にメタラー同士であっても恥ずかしくて絶対におすすめできない作品ですね。

(笑いをとるネタとしてはありかも知れませんが…)

 

STRYPER | Soldiers Under Command

1985年リリースのSTRYPER 2ndアルバム「Soldiers Under Command」のオープニング・タイトル曲。

前年リリースのデビューアルバムに比べるとドラムのドタバタ感は改善され、ギターのトーンにエッジが効いていてよりメタリックになっています。

個人的にはスネアの音にもう少しタイト感があるとなお良いのですが、好みの問題なので仕方無しですね。

マイケル・スィートのまろやかな歌唱とは対照的な、荒削りの刺々しいギターの音色が THE ’80年代という感じで懐かしさを呼び覚まします。

 

WARRANT | Inside Out

1992年リリースの WARRANT 3rdアルバム「Dog Eat Dog」からはこちらのヘヴィチューンを選曲しました。

作品全体にバンドとしての気骨めいたものを感じさせる仕上がりだったにも関わらず、時代背景もあってか正当な評価を得られなかった不遇な作品。

楽曲のアレンジ、バラエティ性などかなりの域に達するクオリティを実感できる、改めて聴き直してみる価値のある名盤です。

 

WHITE LION | Hungry

いよいよラスト楽曲です。

今回の企画の有終の美を飾るのは1987年リリースのWHITE LIONの 2ndアルバム「PRIDE」。

言わずと知れた名盤中の名盤ですね。

いやぁ~、こちらも手掛けてましたかぁ~、恐れ入りました…。

ヴィト・ブラッタの冴えわたるリフとオブリガード。

マイク・トランプの欧州風味を効かせた少し灰汁の強いヴォーカル。

思わず一緒に歌いたくメロディアス&キャッチーなメロディライン。

まさに’80年代ハードロック黄金時代を代表するかのような傑作で締め括りましょう。

White Lion 【名盤中の名盤】 Pride ’80年代LAメタル必聴盤

 

まとめ

今回は4月25日のマイケル・ワグナーの誕生日を祝して、ハードロック黄金期を制作サイドで支えた名盤請負人プロデューサーが手掛けた数多くの作品の中から、大日本軟弱メロディアス愛好会会長(ギターもちょっとやってたよ)の視点で選りすぐりの15曲を特集企画してみました。

ご紹介した15曲を収録するアルバム以外にも、当然のことながら多くの名盤作品に携わっていましたので、特にスラッシュ系のバンド等は他の論客の方々にお任せいたします。

こうしてみますと、私自身の苦節40年以上のハードロック愛聴史において琴線をガバっと無造作に鷲掴みされた名盤がずらりと並んでおり、不思議なご縁を勝手に感じています。

3年前に第一線を退かれてゆったりとお過ごしのことと思いますが、改めて数多くの素敵な名盤を作ってくれてありがとうございますとお礼を言いたい気持ちです。

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