2021年はふり返ってみると、BIG NAME BANDの新譜リリースが相次いだ充実した一年でした。
ACCEPT、MSGに始まり、HELLOWEEN、IRON MAIDEN、そしてKK’S PRIESTなども話題を提供してくれました。
上記のメジャーどころの作品レビューについては、数多の論客の大先生方にお任せして、このブログでは備忘録的にその他のおすすめバンドの良盤、良曲を記しておきたいと思います。
なお、あくまでもランキングではありませんので、記述は「リリース日付順」ということで。
W.E.T. 「Retransmission」
アルバム概要
2021年1月22日リリース。
個人的には贅沢極まりないメロディアス・ハードロック・プロジェクト「W.E.T.」の4枚目のアルバムです。
WORK OF ARTのロバート・サール、ECLIPSEのエリック・モーテンソン、TALISMANのジェフ・スコットソートという超豪華布陣で繰り出される楽曲は当然のことながら相変わらずの安定クオリティ。
楽曲によって、それぞれのバンドの特徴が垣間見られて思わずニヤッとしてしまいます。
前作3枚目に比べると哀愁の叙情性は少々薄まり(特にサビ部分)、よりオーソドックスなハードロックが展開されています。
少しWETな気分で聴き込みたい時は前作3枚目、ドライブなんかでカラッとDRYに聴き流したい時は本作がおすすめといったところでしょうか。
おすすめ曲
Big Boys Don’t Cry
The Moment Of Truth
Beautiful Game
W.E.T.と言えばやはりこの曲が一番?
TOUCH 「Tomorrow Never Comes」
アルバム概要
2021年3月26日リリース。
約40年ぶりに当時のラインナップで再結成された「TOUCH」の3rdアルバム(2ndは日本のみでの再発1stとのカップリングリリース)です。
1978年にマーク・マンゴールド(key,vo)を中心に結成された「TOUCH」。
1980年に伝説のプログレッシブ・ハードロック・アルバム「TOUCH」でデビューを飾り、英国「Monsters of Rock」にも出演を果たすなどしてシーンの注目を浴びました。
しかしながら、ファン待望の2ndアルバムはプロデューサーやマネジメントとの問題でお披露目とはならず、そのままバンド自体もシーンからFADEOUTしていってしまう運命となります。
黄金期の布陣で臨んだ本作では、もはや伝説とも化してしる名曲「Don’t You Know What Love Is」にも迫る巧みな楽曲アレンジと日本人と親和性の高いメロディが健在の良曲が満載!。
往年のTOUCH節ファンのみならず、全てのハードロックファン必聴とも言えるおすすめ作品です。
おすすめ曲
TOMORROW NEVER COMES
LET IT COME
TRIPPIN’ OVER SHADOWS
FLAMESIGN 「Burning Strikes」
アルバム概要
2021年6月18日リリース。
東北仙台を拠点とする「正統派Japanese Heavy Metal魂」を継承するバンド「FLAMESIGN」のデビューアルバムです。
正統派の名に恥じない骨太、荒削り、直球勝負の東北魂のこもった楽曲が展開される潔くも清々しい良盤。
「声帯大丈夫?」と聴いてるこちらが心配になるほどに独特のヴォーカルスタイル。
やばい程の勢いとテンションがひしひしと伝わってくるギタープレイ。
そして楽曲は’80年代の「あの頃」をも想起させる力強いリフを軸とした漢臭さが充満したコテコテチューン。
それはまるで積雪の路面にがっしりと喰い込んで離さない往年のスパイクタイヤのように、強力なグリップ力を保持しながら駆動していきます。
こういうバンドがしっかりと軸足をブラさずに活動し続けて行ってくれれば、日本のヘヴィメタルシーンの将来も安泰ですね。
(まことに失礼ながら)最近、キャバ嬢のような恰好をしたテクニカル学芸会バンドが多くて辟易としていました。
久々の本格派漢メタルバンドの表舞台登場で、無条件に脳ミソと身体が勝手に反応してしまうこと請け合いです。
まさに、空きっ腹に宮城の酒「一ノ蔵」を豪快に流し込んだ時のように、五臓六腑の隅々にまで辛口感覚が沁みわたる作品。
未体験の方には是非おすすすめしておきます。
おすすめ曲
Burning strikes
Crossover the black wind
Flame
BEAST IN BLACK 「DARK CONNECTION」
アルバム概要
2021年10月29日リリース。
2015年に元Battle Beastのメイン・コンポーザーだったアントン・カバネンを中心に結成されたフィンランドのパワー・メタルバンド「BEAST IN BLACK」の3rdアルバムです。
とにかくこのバンドの楽曲は「正統派ヘヴィメタルの骨格メロディが、ドラマティックなシンセ&ギターと超強力なヴォーカルという重厚な鎧で幾重にも武装されている」とでも言いましょうか。
その世界観は、累計5千万部を誇る亡き三浦建太郎作の人気漫画『ベルセルク』をテーマとしつつ、MVでは映画「Blade Runner」を彷彿とさせる演出も施されるなど、聴きどころ、見どころが満載です。
更に、昭和世代にはたまらなく懐かしいユーロビート風のアレンジや、正統派コテコテ大王「Manowar」の名曲「Battle Hymn」を素晴らしいアレンジでカバーするなど、新旧両極のファンを根こそぎ囲い込む地力と懐の深さを体感できる作品。
これまた超おすすめです。
おすすめ曲
Bella Donna
One Night In Tokyo
Moonlight Rendezvous
Battle Hymn
LIFE OF A HERO 「LETTING GO」
アルバム概要
2021年11月10日リリース。
「Grem Reaper」~「Lionsheart」~「Steve Grimmett’s Grim Reaper」での活躍での名声を誇るスティーブ・グリメットの「息子」ラス・グリメットがヴォーカルを務める、期待度抜群のメロディアス・ハードロック・バンド「LIFE OF A HERO」のデビューアルバムです。
2017年に感染症により右足の一部を失ったお父さんは、その後、義足を着け車椅子での登場となったライブ・パフォーマンスを見せるなど不屈の闘魂で復活を目指しましたが、2022年8月15日に62歳という若さで帰らぬ人となってしまいました。
お父さんからHR/HMヴォーカリストとしてのDNAをしっかりと受け継いだ息子「ラス・グリメット」。
本作で聴くことのできるの堂々たる歌唱力もこれまたお見事です!。
歌唱力のみならず、ずんぐりむっくり体系をも漏れなく引き継いでしまったものの、短髪で清潔感のある風貌での立ち居振舞いはバンドの音楽性との相性も良く、単なる親の七光りとは言わせぬアイデンティティが確立され説得力があります。
バックを支える「MIDNITE CITY」実力派メンバーによる堅牢な演奏にも支えられ、デビュー作とは思えない充実度と完成度のキャッチーでメロディックな楽曲の数々が揃えられた良盤として仕上がっており、おすすめです。
おすすめ曲
3D
Letting Go
In My Dreams
お父さんスティーブ・グリメットの一押し楽曲はこちら
まとめ
最後までお付き合いいただきましてありがとうございました。
今回は厳選の5作品を抽出ということで、他にもおすすめしたい作品は数多くありましたが断腸の思いで落選とさせていただきました。
こうして振り返ってみると、2021年は新譜リリースの充実した大満足な年でした。
来年は先ずはコロナの再拡大防止を祈りながら、新譜リリースの更なる充実と、待望であるライブ活動の本格再開を願ってやみません。
追記
もう一枚、我らがJAPANESE勢の「激アツバンド」を忘れてしまっていたのを後から思い出しました。
2021年4月29日リリース「THE BARRELS/STRONGER THAN ALL」
別記事として投稿しましたので、合わせてご覧頂ければ嬉しいです。
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