Queensrÿche 【最高傑作】 Operation Mindcrime HR/HM史上避けては通れない通行手形

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Queensrÿche-Operation Mindcrime
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Queensrÿche | Operation: Mindcrime レビュー

想像を超える体感を味わえる完璧なコンセプトアルバム

1988年にリリースされた Queensrÿche の最高傑作でありHR/HM史上においても重要作品の一つである「Operation: Mindcrime」。

1983年に1st EP「Queensrÿche」で突如シーンに登場してきた米国シアトルのバンド Queensrÿche。

欧州正統派様式美を彷彿とさせるツインリードギター。

お約束とも言える定番の雄叫びを披露するハイトーンヴォーカル。

もはや絵にかいたようなコテコテ感が満載だった Queensrÿche が5年の歳月を経てまさかここまで変貌を遂げるとは…。

少なくとも私のような凡人には全く予想だにしない、想像を遥かに超える驚愕の域に達した印象でした。

(~デビュー作品のレビューはこちから~)

そもそも「コンセプトアルバム」なるものに少々アレルギー体質を持っていた私…。

その発症原因は1981年リリースの KISS 9枚目アルバム「THE ELDER」。

それまでの KISS の過去作は全て兄のお財布に頼りっきりでしたが、そろそろ身銭を切っていかねばと一念発起して初めて購入した KISS のアルバムでした…。

まぁ、詳細は時間が出来た時に改めて語るとして「魔界大決戦」と銘打たれたロック・オペラに当時の少年は目が点に…。

「お、俺の貴重な小遣いを返してくれぇ~!」と海に向かって叫びたくなったあまりに悲しい黒歴史体験。

この時に負った心の傷はあまりに深く、「コンセプトアルバム~許すまじ」という固定概念が脳に刻まれてしまったのでした。

なので、リリース当時は本作に対しても正直言って疑心暗鬼なイメージしか持ってませんでした。

なんかいたずらに大仰で小難しく展開させてるだけじゃないの?。

どうせひたすら退屈なSE音が流れまくるやつでしょ?。

某誌をはじめとする絶賛レビューの嵐に対してまさに猜疑心の塊のような偏屈な思考状態。

過度な期待をせずにむしろマイナスイメージから対峙した作品なので、実際に聴いてみた当時の感動の振れ幅は半端なかったですね~。

 

頭の中を映像が駆け巡る緊迫感と隙間の無い圧倒的な音像

前述の通り、古典的とも言える正統派様式美を盾にシーンに殴り込みを掛けてきた Queensrÿche 。

究極の進化形となる本作で突然変異したのかと思えばその予兆は1986年リリースの2ndアルバム「Rage for Order」に片鱗がありましたね。

シンセサイザーを駆使した近未来的なサウンドと複雑な構成からなるプログレッシヴな音楽性はこの時点で如実に表現されていました。

そしてその音楽性を完成形に仕上げる為のあくまで一つの方法論として採用されたのが「コンセプトアルバム」という手法であったと私は感じています。

既に星の数ほど語られている「薬物中毒患者を主人公とする当時の荒廃した政治腐敗や社会病理への警鐘」というコンセプトテーマについて今さら私ごときがもっともらしく記す必要も無いでしょう…。

ここではあくまで「音像」に絞ってだけ私が感じたこと記しておきます。

私にとって間違いなく本作の肝となっているのは「リズム隊」。

エディ・ジャクソンのベースは全ての感情を放棄したかのようにまるで打楽器のような音像で常に楽曲の中軸に鎮座。

スコット・ロッケンフィールドのドラムスはお仕置きの鞭のように容赦無いショット音を重ね続けながら物語のページをめくっていきます。

聴診器で心拍音を聴いた時に感じるようなドックン、ドックンという生命力。

各楽曲におけるこの2人の奏でる音像こそが無くてはならない屈強な礎。

正真正銘、Queensrÿche が HR/HM バンドであることをこれ以上なくシンプルに証明しながら圧倒的な存在感を放っていますね。

知的なテーマに沿った物語性を秘めた歌詞を情感豊かに歌い上げるジェフ・テイトのヴォーカル。

思いっきり後ろ髪引かれる印象的なフレーズをこれでもかと連射しまくるマイケル・ウィルトンとクリス・デガーモのツインギター。

コンセプト云々の方法論はさておき、表面上は「いつもの主役」が脚光を浴びることに異論はありませんが…。

仮に個々の楽曲を単独で評価した際にも、このリズム隊のプレイ無くしてこの張りつめた緊張感は成立し得ない印象です。

メンバー・収録曲

【メンバー】

  • ヴォーカル: ジェフ・テイト
  • ギター  : マイケル・ウィルトン
  • ギター  : クリス・デガーモ
  • ベース  : エディ・ジャクソン
  • ドラムス : スコット・ロッケンフィールド

 

【収録曲】

  1. I Remember Now -1:17
  2. Anarchy – X -1:27
  3. Revolution Calling -4:42
  4. Operation: Mindcrime -4:43
  5. Speak -3:42
  6. Spreading the Disease -4:07
  7. The Mission -5:45
  8. Suite Sister Mary -10:41
  9. The Needle Lies -3:08
  10. Electric Requiem -1:22
  11. Breaking the Silence -4:34
  12. I Don’t Believe in Love -4:23
  13. Waiting for 22 -1:05
  14. My Empty Room -1:25
  15. Eyes of a Stranger -6:39

 

お気に入り楽曲

いつもであればお気に入りの楽曲をチョイスしてあーでもないこーでもないと語るところですが…。

完璧なコンセプトアルバムである本作への敬意を表して単独での楽曲へのレビューは差し控えます。

(なんちゃって、手抜きしたいだけですが…。)

でも、どうしても「個人的に昇天してしまった」「アドレナリン沸点」ポイントを2か所だけ…。

①3曲目「Revolution Calling」のイントロからジェフ・テイトのヴォーカル第一声まで

 

② 15曲目「Eyes of a Stranger」のイントロからジェフ・テイトのヴォーカル第一声まで

 

もうこの2か所だけでもドンブリ飯3杯はいけますっ!

 

まとめ

HR/HM を語る際に決して避けては通れない通行手形のような作品がいくつかありますが。
1988年にリリースされた Queensrÿche のコンセプトアルバム「Operation: Mindcrime」は、その手形の一つとして間違いなく上げられるバンド最高傑作。
ケチのつけようが無いほどに隙間なく埋められ完璧に練り込まれた楽曲が、独特の緊迫感とストーリー性を持ちながら展開されていく見事な作品。
本作の凄みはコンセプトアルバムという方法論を用いながらも、あくまで Queensrÿche は紛れもない正統派 HR/HMバンドであるという根底が崩れていないところにあると感じます。
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