4月10日は「兄弟姉妹の日」。
アメリカで毎年開催される祝日「Siblings Day」で、兄弟姉妹間で贈り物を贈り合ったり、一緒に食事をするなどしてお互いの存在を讃えて関係を深めることを目的としているようです。
HR/HM界においても「兄弟姉妹」が一緒に活躍するバンドは多いですね。
そんな「兄弟姉妹の日」に因んだバンドを今回は特集してみました。
仲の良い兄弟姉妹のようにホッコリとした気分になって頂けたら嬉しいです。
SCORPIONS | Another Piece of Meat
HR/HM界で活躍する【兄弟】と言えばやはりこの兄弟。
仲が良いかどうかは別としてかも知れませんが…。
ジャーマン・メタル(ハードロック)の代名詞「SCORPIONS」が1979年にリリースした6枚目アルバム「LOVEDRIVE」の収録曲。
言わずと知れたルドルフ&マイケルのシェンカー兄弟によるスピードチューンですね。
兄のルドルフが結成したバンド「SCORPIONS」を弟マイケルは出たり入ったりしながら、その類稀なる才能を開花させやがては「神」と呼ばれるまでに成長していきました。
数々の紆余曲折を経ながらも、なんだかんだ言ってもルドルフ兄貴の懐の深さに助けられたやんちゃ坊主の弟マイケルだったのかなぁと思います。
HEART | Alone
そして、HR/HM界で活躍する【姉妹】と言えばやはりこの姉妹。
アン&ナンシーのウィルソン姉妹を擁するハードロックバンド「HEART」の1987年リリース 9枚目アルバム「Bad Animals」に収録の代表曲です。
前作8枚目の「HEART」からプロデューサーに安打製造機のロン・ネヴィソンを起用。
本作と並ぶ傑作として、一気にバンドとしての絶頂期に昇りつめることになりました。
圧倒的な声量と情感豊かな歌唱を誇るアンのパワフルなヴォーカルと、華麗なプレイでステージの華となり舞うナンシーのギターは、やはりどちらもなくてはならない存在として強固な絆を感じますね。
さて、あまりに有名な本曲ですが、オリジナルの原曲は日の目を見ることが少ないのでこの機会に紹介しておきましょう。
トム・ケリーとビリー・スタインバーグによるデュオプロジェクト「i-TEN」が1983年にリリースしたアルバム「Taking a Cold Look」の収録ですね。
そしてこの作品の演奏陣には、スティーヴ・ルカサー、デヴィッド・ペイチ、スティーヴ・ポーカロなど TOTO のメンバーが参加していることでも有名です。
TOTO | I’ll Supply the Love
TOTO の話題となりましたのでこちらの兄弟にもご登場願いましょう。
プロフェッショナル技巧派集団 TOTO の心臓部とも言えるジェフ&スティーヴのポーカロ兄弟ですね。
1978年リリースの本作デビューアルバムはひたすら聴き込みましたぁ~。
AOR?、産業ロック?上等じゃないですかぁ~、大々大好きです!。
そして、ジェフ(長男)&スティーヴ(三男)の間のマイク(次男)もその後にベースとして加わり、ポーカロ三兄弟が沿い踏みしましたので、TOTO はまさにポーカロ兄弟のバンドと言っても良いでしょう。
VAN HALEN | Ain’t Talkin’ ‘Bout Love
そしてBIG NAMEどころの兄弟といえばやはりこのバンド。
アレックス&エドワードのVAN HALEN兄弟ですね。
2020年に弟のエディに先立たれた兄アレックスの哀しみは筆舌に尽くしがたいものがありますが、我々ファンにとってもいまだに信じられず残念な気持ちで一杯です…。
もはや多くを語る必要もありませんので、脳天をかち割られたデビューアルバムの中から、かっちょ良いハードロック楽曲選手権優勝候補の一角とされる名曲にご登場頂きましょう。
VAN HALEN 【最高傑作】1st(炎の導火線) おすすめ名盤
PRAYING MANTIS | Letting Go
お次は1970年代末のNWOBHM(New Wave of British Heavy Metal)ムーヴメントの代表格バンド「PRAYING MANTIS」の登場。
ティノ(Gu)&クリス(Ba)のトロイ兄弟を中心に、叙情的な泣きメロを量産してきた正統派ヘヴィ・メタルバンドですね。
契約、マネジメント面に恵まれず、その実力をマーケット成績に思うように反映できずに不遇の辛酸をなめ尽くしてきた不運のバンドだけに、応援にも思わず熱が入ります。
自身の一番好きなバンド「Y&T」と肩を並べる好きさ加減ゆえに、リリースアルバムは全て購入して保有しておりますが、中でも最高傑作と位置付けているのが本作。
1993年リリースの3枚目アルバム「A CRY FOR THE NEW WORLD」。
本作ではメロディアスな楽曲に相応しい「歌える」ヴォーカルとしてコリン・ピールが加入。
ようやくバンドが攻勢に転じる絶好のチャンスを得たと喜んだのも束の間、コリン・ピールは「舞台俳優になる」とか言ってコリン星に飛んでいっちゃいましたね。
「ぬか喜び」とはまさにこのこと…。
でもまぁ、最高の作品を残してくれただけでもありがたいと思わなきゃいけません。
そしてその中でも最高楽曲として数えきれない程に聴いてきた楽曲が本曲です。
PRAYING MANTIS 【最高傑作】 A CRY FOR THE NEW WORLD
FIGHTER |Stop Look Listen
泣きメロ総合商社のプレマンに続いて登場するのは、知る人ぞ知るアメリカ産クリスチャン・メロディアス・ハードロックバンド「FIGHTER」です。
1986年に結成されたバンドの中心メンバーは、女性ヴォーカリストのエイミー・ウォルターとベースのジム・ウォルターの兄妹。
特に透明感とエモーショナルな歌唱で聴く者を虜にしてしまうエイミーのヴォーカルは必聴ですが、もう一人のドラム兼リードヴォーカルを務めるショーン・マーフィーとの掛け合いによるデュオもまた格別の味わいです。
Fighter / The Waiting クリスチャン・ハードロックバンドのおすすめ名盤
SWORD / RUNAWAY
ややマイナーどころということでこちらのバンドにもご登場いただきましょう。
カナダ産正統派パワーメタルの血統を受け継ぐ1986年デビューの SWORD ですね。
デビュー作とは思えぬ完成度の高い楽曲が揃えられた本作は、当時の評価もかなり高かったように記憶しています。
リック(ヴォーカル)とダン(ドラムス)の「ヒューズ兄弟」による、カナダ産ならではのメロディアスなフレーバーを纏った正統派パワーメタルは、実にリスナーのニーズを心得た痒いところに手が届くと言った楽曲が揃っていました。
これまでの輩出作品数こそ少ないものの、しっかりと現役を貫き続けているのはさすがです。
AC/DC | Back in Black
ということで、最後のトリを飾って頂くのはこの兄弟。
マルコム&アンガスのヤング兄弟ですね。
これまた今さら多くを語る必要もないハードロックの象徴的なバンドですが、この兄弟もお兄さんが器の大きいしっかりした人でしたね~。
自身もそこそこテクはあるのに地に足踏ん張ってサイドギターに徹し、弟に華を持たせる良きお兄さんでした~。
さすがです…。
まとめ
今回は「4月10日=兄弟姉妹の日」に因んでHR/HM界における兄弟姉妹バンドを特集企画してみました。
こうしてみますと、さすがは血のつながった兄弟姉妹の固い絆、代替のきかない兄弟姉妹愛により成功を手中に収めたバンドが多いですね。
例によって、「何だよ、あのバンドが抜けてるぞ!」等のお叱りは馬耳東風でスルーさせて頂きます。
かくいう私自身も兄との二人兄弟ですが、再三に渡り当ブログでも書いています通り、私が洋楽に興味を持ちHR/HM界の深い沼へとどっぷり浸かるようになったきっかけもまた、兄による影響が全てでした。
お互いに歳を重ね、最近では年に数回顔を合わせる程度となっていますが、今日の「兄弟姉妹の日」をきっかけに改めて兄に感謝するとともに、たまには一緒にHR/HMを聴きながら酒でも酌み交わしたいと思います。
最後までお付き合い頂いてありがとうございました。