前回好評だった「ドラムを叩いてみたくなる」名曲シリーズに続き、今回は「ベースを弾いてみたくなる」名曲シリーズです。
ベースって自分で楽器を弾くような人以外はあんまり注目しないでしょうし、普段普通に音楽を聴いていても意識することってあんまり無いですよね。
(重低音って感じで漠然と感じることはあると思いますが…)
私も自分がギターを始めてバンドを組んで演奏するようになるまでは、正直言ってベースの音がどれやらさっぱり解りませんでした。
そんな地味な楽器ながら音楽においては無くてはならない縁の下の力持ち的存在のベース。
今回はそんな「ベース」に注目したハードロック、その他の名曲を特集してみました。
好きなベーシストとか、テクニックがどうだとか、ランキングなどではありません。
純粋に楽曲を聴いた時に「ベースの音色を意識」させられて「何とも言えない格好良さ」を感じ、思わず「ベースを弾いてみたいな~」と思った楽曲です。
あくまで私個人の主観でチョイスしたものですが、共感して頂ける部分が少しでもあれば嬉しいです。
(↓↓↓「ドラムを叩いてみたくなる」シリーズはこちらの記事からどうぞ↓↓↓)
- DEEP PURPLE / BURN
- KISS / DETROIT ROCK CITY
- QUEEN / Another One Bites the Dust
- IRON MAIDEN / Phantom of the Opera
- THE JAM / PRIVATE HELL
- TRiDENT / AMBIVALENT
- VAN HALEN / RUNNIN’ WITH THE DEVIL
- ACCEPT / Head Over Heels
- QUIET RIOT / METAL HEALTH
- JOURNEY / DON’T STOP BELIEVIN’
- COLLATERAL / IN IT FOR LOVE
- FAIR WARNING / FIGHTING FOR YOUR LOVE
- TALISMAN / U DONE ME WRONG
- EAST OF EDEN / THIS MOMENT
- EAGLES / HOTEL CALIFORNIA
- WINGS / SILLY LOVE SONGS
- U2 / New Year’s Day
- まとめ
DEEP PURPLE / BURN
Glenn Hughes
1976年リリースの DEEP PURPLE ライブアルバム「MADE IN EUROPE」に収録。
ベースは Glenn Hughes ですね。
期せずして「ドラム」シリーズと同じ楽曲が1曲目となりましたが、こちらはライブ盤というのがポイント。
私が人生の中で「ベースという楽器の音」を初めて意識したのが紛れもないこの音源でした。
当時夢中になっていたリッチー・ブラックモアの奏でる壮絶なギターソロの後ろで、やたら自己主張してくるベースライン。
気が付いた時には、ベースの音だけをヘッドフォンで追いかけながら何度もレコードを聴き直していました。
KISS / DETROIT ROCK CITY
Gene Simmons
1976年リリースの KISS 4枚目のアルバム「DESTROYER」に収録のオープニング楽曲。
ベースは Gene Simmons ですね。
KISSを象徴するかのような代表曲であり、当時のギター小僧にとってはまさに「いろはのい」とも言えるギター入門楽曲でしたが、この曲のベースの「どこがやねん?」という方も多いことでしょう。
そう、それは歌メロが始まって直ぐの間奏部を埋める短いベース音だけなのです。
細か過ぎる…。
しかしながら、このベース音が当時の少年には得も言われぬ気持ち悪さというか不気味過ぎました。
Gene Simmons があの風貌で長い舌をやたらビロビロしながら弾いている姿がどうしても頭の中に出てきちゃうんですよねぇ~。
ヘビやトカゲなどの爬虫類が舌をピロピロやって直ぐに引っ込めるような感じ…。
まるで大きめのタピオカを意図せず不意につるっと飲み込んじゃったような感覚とも言えます…。
言えます…。って言われても…。
KISS「DESTROYER」のアルバムレビュー記事はこちら
QUEEN / Another One Bites the Dust
John Deacon
ベースと言えばやはりこちら。
定番中の定番でベース初心者にとっても格好の練習曲ですね。
1980年リリースの QUEEN 8枚目のアルバム「THE GAME」に収録の大ヒット曲。
ベースは John Deacon 。
もはやベースメインの楽曲でありながら、中盤からカッティングで文字通りカットインしてくるブライアン・メイのギターも渋すぎる名曲です。
IRON MAIDEN / Phantom of the Opera
Steve Harris
1980年リリースの IRON MAIDEN デビューアルバム「IRON MAIDEN(邦題:鋼鉄の処女)」に収録。
ベースは Steve Harris ですね。
当時全てのHR/HMファンが度肝を抜かれた楽曲と言っても良いのではと思います。
いやいや、イントロからいきなりギターと同じフレーズをユニゾンでベースで弾かれましても…。
もうわけわからん!って感じのベースプレイでしたね。
しかも、楽曲の音像の中心にドカンと鎮座しながら複雑な構成展開も縦横無尽にリーディングしていくという…。
べースという楽器に対する概念が見事に変わってしまった瞬間でした~。
IRON MAIDEN 「IRON MAIDEN(邦題:鋼鉄の処女)」のアルバムレビュー記事はこちらから
THE JAM / PRIVATE HELL
Bruce Foxton
1979年リリースの THE JAM 4枚目アルバム「SETTING SONS」に収録。
ベースは Bruce Foxton ですね。
イントロからぶっきらぼう&クールなベースラインで始まるこの曲は、個人的にTHE JAMの中でも屈指の名曲。
やはり3ピースのバンドではベースの存在感がひと際目立ちます。
曲中でも特にサビの裏で地を這うようなベースプレイをかまし、楽曲にピーンと張りつめたような緊張感を与えてますね。
THE JAM 「SETTING SONS」のアルバムレビュー記事はこちら
TRiDENT / AMBIVALENT
SERINA
3ピースとくればやはりこちらの「三叉槍」ガールズバンドが激推し!。
2021年リリースの TRiDENT デビューアルバム「ADVANCE GENERATION」に収録の鉄壁のリズム隊楽曲。
ベースはSERINAですね。
極太ネックの5弦ベースから繰り出す力強い媚びないベースプレイが普通に格好良いです。
VAN HALEN / RUNNIN’ WITH THE DEVIL
Michael Anthony
1978年リリースの VAN HALEN デビューアルバム「VAN HALEN(放題:炎の導火線)」のオープニング曲として収録。
ベースは Michael Anthony ですね。
1978年にして信じられない程の革命的なエディのギターサウンドに目を奪われがちですが、この精神と時の部屋のような無限の奥行きを感じる空間ではベースの持つ役割も際立ちますねぇ~。
特にリズム隊としてのドラムのバスドラとのコンビネーションが如実にわかる楽曲で、こちらもベース初心者には持って来いの練習曲と素人ながら勝手に思っています。
VAN HALEN「 VAN HALEN(放題:炎の導火線)」のアルバムレビュー記事はこちら
ACCEPT / Head Over Heels
Peter Baltes
1983年リリースの ACCEPT 5枚目のアルバム「BALLS TO THE WALL」に収録。
ベースは Peter Baltes ですね。
いきなり始まるベースイントロで幕を開けるこの名曲は、ACCEPTが最も得意とする腰の据わったミドルテンポの哀愁ヘヴィメタル楽曲。
サビメロの裏では哀愁のベースライン、ギターのソロの裏では軍隊メタルの面目躍如~冷徹なまでの推進力を感じます。
ACCEPT「BALLS TO THE WALL」のアルバムレビュー記事はこちら
QUIET RIOT / METAL HEALTH
Rudy Sarzo
1983年リリースの QUIET RIOT 3枚目のアルバム「METAL HEALTH」に収録のタイトル曲。
ベースは Rudy Sarzo ですね。
因みに売れに売れた2曲目の「CUM ON FEEL THE NOIZE」よりも、個人的には断然こちら推しでした。
当時この曲をコピーバンドでやろうとなった時は、本気でベースをやりたくなりましたね~。
何しろ Rudy Sarzo が格好良過ぎました~。
まさに頭もげそうなほどの激しいヘッドバンキングからの~見せ場のベースソロでは「でたぁ~!」天地逆転奏法が炸裂!。
惚れちゃいます…。
JOURNEY / DON’T STOP BELIEVIN’
Ross Valor
1981年リリースの JOURNEY 7枚目のアルバム「ESCAPE」のオープニング楽曲としてあまりに有名な名曲ですね。
ベースはRoss Valor。
実は私、リリース後40年以上を経過しているこの曲の「ベースラインを意識」するようになったのはここ数年くらい前のことでして…。
X(twitter) のフォロワーさん達に色々教えてもらったりしながら…。
無論、当時から無意識に鼻歌でふんがふんが歌える位に楽曲は聴いていましたが、いかにスティーヴ・ペリーの歌唱しか聴いてなかったかという証拠ですね~。
今さらツボってて誠にお恥ずかしいかぎりでござんす。
COLLATERAL / IN IT FOR LOVE
Jack Bentley-Smith
あんまり古い曲ばかりだと老害とか言われちゃいそうなので、比較的最近の楽曲もあげておきましょう。
2020年リリースの COLLATERAL デビューアルバムからのチョイスです。
ベースは Jack Bentley-Smith 。
COLLATERAL は英国4人組の80年代を意識した音楽性が魅力のバンド。
中でも本曲はビンビンのベースを聴かせながら哀愁の歌メロを紡ぐ名曲。
曲中のリズム隊だけになる部分が、中毒症状になる位に好きなんですよねぇ~。
FAIR WARNING / FIGHTING FOR YOUR LOVE
Ule W. Ritgen
2009年リリースの FAIR WARNING 6枚目のアルバム「AURA」のオープニング楽曲ですね。
ベースは Ule W. Ritgen 。
元々、バンドリーダーたる力関係でしょうか、ベースがビンビンにきいてる楽曲の多いFAIR WARNINGですが、中でも本曲は気合の入り方が格段に違うように感じます。
これからも亡きヘルゲ・エンゲルケの分までグルーブ感みなぎる哀愁のメロディアス・ハードロックを創り続けて欲しいです。
TALISMAN / U DONE ME WRONG
Marcel Jacob
グルーヴ感とくればやはりこちらのバンドも忘れてはいけません。
1993年リリースの TALISMAN 2枚目のアルバム「GENESIS」に収録のファンキーな名曲。
ベースは奇才 Marcel Jacob ですね。
前作は北欧の香り、次作はファンキー全開となる丁度狭間となる本作は良い塩梅にバランスの取れたTALISMAN最高傑作と位置付けている愛聴盤。
中でもベースソロから一気にファンキー路線に雪崩れ込む本曲はグルーヴ感の塊のような名曲です。
TALISMAN 「GENESIS」のアルバムレビュー記事はこちら
EAST OF EDEN / THIS MOMENT
Wakazaemon(わかざえもん)
そしてグルーヴ感と言えば現在一押し中なのがこちらの方のベース。
2023年に突如シーンを驚かせたスーパーバンド「EAST OF EDEN」のベーシスト「Wakazaemon(わかざえもん)」。
正直、それまでの活動状況は殆ど知りませんでしたが「EAST OF EDEN」でのプレイを目の当たりにして思わず唸っちゃいましたねぇ~。
いやぁ~、凄い!。
前述の TRiDENT のベーシスト SERINA とともに、私の中では個人的「日本人ガールズ・ベーシスト」として激推ししたい2人です。
レフティから繰り出されるファンキーなベースラインが最高に心地よいですね。
何とも言えない不思議な「浮遊感」を感じさせ、リスナーを楽曲へと没入させてくれます。
EAGLES / HOTEL CALIFORNIA
RANDY MEISNER
やはりいい歳こいた大人たるもの、アダルティーな落ち着いた渋いところも後世に繋いでいかなくてはいけませんね。
1976年リリースの EAGLES 5枚目のアルバム「HOTEL CALIFORNIA」の言わずと知れたオープニングタイトル曲。
ベースは RANDY MEISNER 。
この曲のイントロとソロのギターは当時一生懸命コピー練習したので多分これまでに何百回と聴いていますが、途中の伴奏はまさにベースがメインとも言える程なのでついつい気を取られちゃうんですよね。
ギター同様に、味のあるベースプレイが渋過ぎてたまりません…。
WINGS / SILLY LOVE SONGS
Paul McCartney
続いてこちらも渋さ爆発の大人の楽曲…。
1976年リリースの WINGS 5枚目のアルバム「Wings at the Speed of Sound」に収録のラブソングです。
ベースはもちろん Paul McCartney ですね。
実はこの曲、当時兄貴がしつこい位に鳴らして聴いてまして、まだ何も解ってない少年の私は「何て退屈なつまんない曲を飽きもせずに…」と思ってました。
その後、自身もギターに目覚め色々な楽曲に興味を持ち再びこの曲を聴いた時!
「何と、こんなに素晴らしい曲だったんざますか!」と滅茶苦茶好きになっちゃった感じです。
うぅ~ん、我が兄貴恐るべし…。
前述のEAGLES同様に、ハードロックとは全く異なるベースの音色ですが何とも言えない味のあるプレイ、渋い大人の雰囲気みたいなものにやられちゃいます。
U2 / New Year’s Day
Adam Clayton
1983年リリースの U2 3枚目のアルバム「WAR(放題:闘)」に収録の大ヒット曲。
ベースは Adam Clayton 。
実はこの曲、他の曲のベースラインを Adam Clayton が弾き間違えたことから生まれた副産物として有名ですね。
政治色の強い内容の楽曲で指示されている U2 ですが、意外な展開からのスマッシュヒット~不動の面子で大きな成功を掴んだ才能と結束力は恐るべし。
まさに「奇跡のバンド」ですね。
まとめ
以上、今回も前回のドラムシリーズ同様に独断と偏見極まりないチョイスで「ベースを弾いてみたくなる」楽曲を特集させて頂きました。
はいはい、解ります「何でこんな曲が」「あの曲が入ってない」「ベーシストと言えば〇〇だろ」等のクレームのお言葉…。
あくまで私の狭く偏った経験値からのチョイスで異論は当然多々あろうかと思いますが、少しでもお楽しみ頂けましたなら嬉しいです。
最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。