5月5日は「子供の日」。
ゴールデンウィーク期間中にあたるので、子供たちにとっては忘れられない思い出がたくさん作られる日ですね。
これから将来、無限の可能性を持った子供たちに因んで今回は「Child」で特集してみました。
未来の子供たちまで聴き継いでもらえるように、一緒に楽しんで頂けると嬉しいです。
- TOTO | Child′s Anthem
- Guns N’ Roses | Sweet Child O’ Mine
- SWORD / Children of Heaven
- JUDAS PRIEST / Devil’s Child
- WHITE LION | When the Children Cry
- DEEP PURPLE | Child in Time
- EUROPE | Children of This Time
- BLACK SABBATH | Children of the Grave
- JUDAS PRIEST | Children of the Sun
- PRAYING MANTIS | Children of the Earth
- Richard Marx |Children of the Night
- BLACK SABBATH | Children of the Sea
- TOTO | Only the Children
- IRON MAIDEN | Moonchild
- ACCEPT | Love Child
- DIO | Rock ‘N’ Roll Children
- PRAYING MANTIS | Only the Children Cry
- まとめ
TOTO | Child′s Anthem
オープニングはこちらの曲から。
1978年のTOTOデビューアルバム「邦題:宇宙の騎士」のオープニングを飾った名曲(邦題:子供の凱歌)。
いきなり始まるイントロ攻撃は、まるで子供がいたずらに「わっ!」と驚かせているかのようです。
そしてスティーヴ・ルカサーの流れるようなギターワークが楽曲をグイグイ引っ張っていくギターインスト楽曲ですね。
デビューアルバムにおいてこれ以上ない位のインパクトを与える「TOTO 挨拶代わりの一曲」。
アルバムではすかさず続く2曲目の「I’LL SUPPLY THE LOVE」の序曲的な位置付けでもあります。
アルバムレビューはこちらの記事をどうぞ
TOTO 【歴史的名盤】 1st 技能派バンドの衝撃デビュー作
Guns N’ Roses | Sweet Child O’ Mine
天真爛漫な子供たちのように、ここは小細工無しにどんどん行きましょう。
2曲目はハードロック史上屈指の名曲が早くも登場です。
1987年リリースのデビューアルバム「APPETITE FOR DESTRUCTION」に収録の永遠に聴き継がれていくこと間違いなしの超名曲~今さら私ごときが四の五の書く必要もありません…。
それにしてもデビュー作にして凄いアルバム、凄い曲を作ってしまいましたね Guns は…。
しかも良くある一発当たっただけではなく、アルバム冒頭の「WELCOME TO THE JUNGLE」や中盤の「PARADISE CITY」など、本曲に肩を並べる超有名曲が配置されたアルバムとしての完成度。
いずれ歴史の教科書にも載ってくることでしょう…。
とりわけギターをかじっていた私にとっては、本曲のイントロ、ソロにおけるスラッシュの奏でるフレーズは、自分史上でも必ずや上位に位置付けられるものです。
SWORD / Children of Heaven
1986年リリースの SWORD デビューアルバム「METALIZED」の2曲目に収録の、非常に解りやすいパックンちょ楽曲ですね。
イントロのリフに始まりあらゆる部分で「ん?」「どっかで聴いたような…」感覚が芽生えます。
1981年にカナダで結成されたバンド「SWORD」については他の機会に詳細を記すこととしますが、一言で言ってしまえば本曲のような「的確にツボを押さえたリスナーうけする楽曲作りが上手な」器用なバンド。
反面、意外性だったり、それこそ子供のような無邪気さだったりは決して表には出さない「大人びた子供」って感じですかね。
アルバムもデビュー作にしては非常にまとまっていて既にベテラン風味です。
JUDAS PRIEST / Devil’s Child
1982年リリース JUDAS PRIEST 8枚目アルバム「SCREAMING FOR VENGEANCE(邦題:復讐の叫び)」のラストに収録のミドルテンポの楽曲。
まさに歴史的名盤を締め括るに相応しい渋い楽曲ですね。
シンプルを極めたリフを刻むギターを牽引するこれまた質素なベースライン。
脂の乗り切ったロブ・ハルフォードのヴォーカルが神懸かり的に声質を変化させながら楽曲の世界観を恐ろしいまでに広げています。
WHITE LION | When the Children Cry
1987年リリースのWHITE LION 名盤2ndアルバム「PRIDE」のラストに収録されている名バラード曲ですね。
アコスティックの音色と切なすぎるサビメロが、戦禍の中を生きる子供たちの悲哀をこれでもかと聴く者に訴えかけてきます。
大人達の愚かな争いに巻き込まれる何の罪も無い子供たちの涙。
どんな理由があっても絶対に許されざる人間同士の争いが、地球上から無くなることを願わずにはいられません。
アルバムレビューはこちらの記事をどうぞ
White Lion バンド最高傑作の呼び声高い名盤2nd「Pride」
DEEP PURPLE | Child in Time
1970年リリース DEEP PURPLE 4枚目「DEEP PURPLE IN ROCK」に収録。
本作から面舵一杯にハードロック路線へと舵を切ったDEEP PURPLEの歴史的名盤ですね。
そして10分を超える長大作の本曲は、幻想的なキーボードイントロで幕を開け、若々しく張りのあるイアン・ギランのヴォーカルに嫌がおうにも引き込まれます。
長さが全く気にならないドラマティック性と、黄金期メンバー各人のキレッキレのプレイが混然一体となり生まれた’70年代ハードロック史にその名を刻んだ名曲です。
EUROPE | Children of This Time
1983年リリース EUROPE デビューアルバム「幻想交響詩」に収録のコテコテ正統派ハードロック楽曲。
本作では超名曲「SEVEN DOORS HOTEL」にスポットが集まりがちですが、本曲も負けず劣らず同系統の勢いがある疾走曲です。
欲を言えばもうひと捻りドラマティックな楽曲展開があればと思いますが、やや単調に終始してしまう勿体ない印象。
アルバムレビューはこちらの記事をどうぞ
EUROPE 【おすすめ名盤】1st(幻想交響詩) 北欧メロディアスの先駆者
BLACK SABBATH | Children of the Grave
1971年リリース BLACK SABBATH 3枚目アルバム「MASTER OF REALITY」に収録。
初期SABBATHの絶対的名曲ですね。
’70年代の初めにして既にこのヘヴィさ…。
そして唯一無二のドゥーム感というオリジナリティは、恣意的に作れるものではなくやはりこのバンドは憑りつかれていると考えてしまうほど…。
アイオミ御大のドロップチューニングによるねちょねちょのリフを、より不気味に演出するやりたい放題のリズム隊。
エンディングはまさにお化け屋敷状態ですね。
JUDAS PRIEST | Children of the Sun
2018年リリース JUDAS PRIEST 18枚目アルバム「Firepower」に収録の楽曲。
ジャケットデザインの通り、復讐の叫びやその前作黄金のスペクトルあたりを想起させる内容が、過去の焼き増しとか色々と言われた作品ですね。
いやいや、皆さん、ここは冷静になりましょう。
70歳前後の方々が、現役バリバリでヘヴィメタルの新譜アルバムをリリースしてくれたのですよ!。
それだけでももの凄いことであり、これから成長して聴いてくれるであろう子供たちには何よりのプレゼントじゃないでしょうか。
もっともらしく批評する前に、自身が70歳になった時にどれだけ物事に対する創造性や意欲が維持できているか考えてみると、JUDAS PRIEST にリスペクトしかありません。
PRAYING MANTIS | Children of the Earth
1981年リリース PRAYING MANTIS 伝説のデビューアルバム「TIME TELLS NO LIES(邦題:戦慄のマンティス)」のラストに収録。
NWOBHMムーブメントの主役の座を IRON MAIDEN と二分する筈だった不遇のバンド PRAYING MANTIS。
最近でこそ再発CDやサブスク音楽などで普通に聴くことのできる本作ですが、当時は輸入盤専門店に足繁く通ってようやく手に出来た幻の名盤って感じでした。
全曲名曲のチートアルバムの中でもラストを飾る本曲は頭一つ飛び抜けた感のある最高楽曲です。
特にイントロのリフに続いて放たれるギターソロには毎回聴く度にゾクゾクさせられます。
別に技術的には全くもって大したことはやってませんが、このソロには「魂」をえぐられるような突き刺さる力強さを感じるんですよねぇ~。
そして、そのソロは終盤に再度パワーアップした状態で披露され一気にエンディングへと向かう 曲構成。
完璧です…。
Richard Marx |Children of the Night
1989年リリース RICHARD MARX 2ndアルバム「REPEAT OFFENDER」に収録。
ハードロックではありませんが、好きなんですよねぇ~ RICHARD MARX の曲と声。
デビューアルバムも良かったですが、本作ではスティーヴ・ルカサーやボビー・キンボールも参加するなど(個人的に)話題性も十分でした。
そして、シングルカットされたこの曲の売上は全額「訳アリの子供たち」の為の財団に寄付されています。
RICHARD MARX を未聴の方はこちらの記事をどうぞ
BLACK SABBATH | Children of the Sea
再び登場の BLACK SABBATH 1980年リリース 9枚目アルバム「HEAVEN AND HELL」の収録曲。
OZZY脱退後にロニー・ジェイムス・ディオが新ヴォーカルとして加入後の最初の作品ですね。
これまでの音楽性とは一変して様式美により構築されたメロディアスにしてミステリアスな音像で、新たな境地を見出したディオSABBATHといった感じ。
「これがあのSABBATH?」と耳を疑うような流麗なギターメロディで始まる本曲。
しかし、アイオミ御大のメインリフが奏でられるやすぐさまダークな様式美メタルの世界へと突入していきます。
TOTO | Only the Children
1988年リリース TOTO 7枚目のアルバム「THE SEVENTH ONE(邦題:第七の剣)」に収録のハードチューン。
前作アルバムから新ヴォーカルとして加入のジョセフ・ウィリアムズがようやく本領を発揮し出した感のある名盤ですね。
とかく比較対象とされるのが 4枚目の最高傑作「Ⅳ(邦題:聖なる剣)」ですが、当然の如く楽曲の洗練度やサウンドプロダクションは後発の本作の方が上回っていることは否定しません。
しかしながら、個人的には洗練され過ぎた感が否めず総合評価としてはやはり「聖なる剣」に軍配を上げたいところ。
スマートにまとめられたアダルト曲が多い本作の中で、ひと際ハードロック・ファンの琴線をくすぐるのが本曲。
スティーヴ・ルカサーのエッジの立ったギターサウンド、ジョセフ・ウィリアムズの透き通って伸びのあるヴォーカルが堪能できて、何よりキャッチーで爽快なメロディが心地よい名曲です。
IRON MAIDEN | Moonchild
1988年 IRON MAIDEN 7枚目のアルバム「SEVENTH SON OF A SEVENTH SON(邦題:第七の予言)」のオープニング曲。
MAIDEN 最高傑作に推す人も多い本作のオープニングを飾っているだけあって、その凝った作りには思わず唸ってしまいそうになります。
この曲無くして本作無しと言える程の最重要楽曲。
ドラマティック性、スピード感、キャッチーなメロディ、弾きまくるギターソロ、ビンビンのベースと走りまくるドラム。
それら全てがバンドのキャリアピークを物語っているような超強力な楽曲ですね。
ACCEPT | Love Child
1983年リリース ACCEPT 5枚目アルバム「BALLS TO THE WALL」に収録のミドルテンポの名曲。
スタジオ盤も良いですが、本曲はやはりピッチの上がるライブ盤が個人的におすすめ。
1985年の来日公演を収録した貼付のライブ音源は、これぞACCEPTの真骨頂とも言える再現性の高さとライブならではのラフさの両面を味わえる名盤です。
中でも本曲はライブヴァージョンを聴いてしまうとスタジオヴァージョンがややかったるくなってしまう程。
王道パワーコードの教科書的リフと、コンパクトに構築されたギターソロが堪らなく大好きな楽曲です。
DIO | Rock ‘N’ Roll Children
今回の企画もいよいよ大詰めを迎えてきました。
1985年リリース DIO 3枚目アルバム「SACRED HEART」に収録の哀愁の名曲ですね。
ロニー・ジェイムス・ディオのまるで歌詞に自身を重ねているかのような感傷的な歌唱が印象的。
本作が DIO 最終作となるヴィヴィアン・キャンベルの変則的なソロは健在、クロード・シュネルのキーボードも良い仕事しています。
PRAYING MANTIS | Only the Children Cry
さてさて、本企画の大トリを務めるのはやはりこちら。
1993年リリースの3枚目アルバム「A CRY FOR THE NEW WORLD」で、新ヴォーカルのコリン・ピールを擁して起死回生のシーン浮上を期待させた PRAYING MANTIS。
しかし、そんな往年のファンの願いは儚くも木っ端みじんに砕かれました…。
そう、コリン・ピールは役者になる夢を追い求めてコリン星へと飛んで行ってしまったのですね。
そして来日を控えたタイミングで来日記念盤としてリリースされたのが本作4曲入りミニアルバム「ONLY THE CHILDREN CRY」。
コリン・ピールの後釜ヴォーカルとして、マーク・トンプソン・スミスなる知らない人が歌っているヴァージョンです。
というのもこの名曲、次作アルバムの「TO THE POWER OF TEN」でもゲイリー・バーデンのヴァージョンが収録されていますね。
イントロからMANTIS史上最高の泣きメロフレーズが炸裂する超名曲だけに、是非ともコリン・ピールに歌って欲しかった超名曲。
ホントにファン泣かせのバンドです…。
「TO THE POWER OF TEN」のレビュー記事はこちらから
Praying Mantis / To the power of ten NWOBHMの泣きメロ総合商社
まとめ
今回は「5月5日=子供の日」に因んで「Child」縛りでHR/HMの楽曲を特集企画してみました。
「あの曲」「あのバンド」が無いじゃないかというお叱りの声は、いつものようにフル無視します。
それにしても私の浅はかなHR/HM視聴歴だけでもこれだけの名曲が出て来る「Child」縛り企画。
やはり「子供は宝」。
子供たちを愛する心は世界共通ですね。
最後までお付き合い頂いてありがとうございました。