ACCEPT / BREAKER 躍進の第一歩となった初期の名盤

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ACCEPT / BREAKER どんなアルバム?

バンドの音楽性が確立したソリッド感際立つ傑作

1981年リリースのACCEPT 3枚目のアルバム(邦題:戦慄の掟)。

私のACCEPTとのファーストコンタクトは当ブログでも既述の高校入学直後の友人に「FAST AS A SHARK」を勧められたのがきっかけです。
ツーバスどこどこの速すぎる楽曲と、多くの人が慣れるのに時間を要すると思われるウド・ダークシュナイダーの強烈過ぎるダミ声ヴォーカルに、身体(耳)が拒絶反応を示して初めはあまり聴き込みませんでした。

ACCEPT / RESTLESS AND WILD ジャーマンメタル先駆者バンドの名盤
この記事では1982年リリースのACCEPTの4枚目アルバム「RESTLESS AND WILD」のレビュー・おすすめ曲を紹介しています。SCORPIONSを追随するジャーマンメタル代表格の座を確固たるものにした硬質ヘヴィメタルの伝説的名盤。オープニング曲「Fast as a Shark」がその後の高速化ムーブメントに及ぼした影響力は甚大です。

それでも本格派ジャーマンメタルの若頭として頭角を現し、後の名盤「METAL HEART」でシーンにおけるポジショニングを決定付けることとなるACCEPT。
米国市場を睨んだ音楽性で広がったファンの裾野に見事に自身も取り込まれて、やがて後追い的に本作を手に取ることになりました。

Accept / Metal Heart 日本での人気を確立した名盤
この記事では1985年リリースのAcceptの6枚目のアルバム「Metal Heart」のレビュー・おすすめ曲を紹介しています。Scorpionsと並びジャーマンメタル王道の礎を築いてきたAccept。自身の差別化要素を踏襲しながらもマーケットを視野に入れた楽曲作りで絶対的地位を固める出世作となった名盤です。

正直なところ、デビューアルバムと2枚目のアルバムまではちょっと掴みどころのない音楽性とバンドとしての方向感が定まってなく、盛り上がっていた期待値をかなり下回る内容といった印象でしたが、本作3枚目については、見事な覚醒ぶりを目の当たりにすることに。

This is just heavy metal と絶賛したい程に絶妙の歪み具合でソリッド感溢れる音色を聴かせるギター。
攻撃性とキャッチーさの両面を合わせ持ち、さらに叙情的なメロディをも歌い上げていくヴォーカル。
圧倒的なタイト感とゲルマン民族特有(?)の規律正しさで鉄壁の礎のようなリズム隊。
それらが混然一体となって形作られた完成度の高いドラマティックな楽曲群。

本作はまさしくACCEPTにしか作ることのできない絶対的に差別化されたアルバムであり、正統派ジャーマンメタルのバイブル的な傑作と言えるでしょう。

インパクトしかないジャケットデザイン

楽曲の詳細については後程じっくりと語らせて頂くとして、本作ではやはりジャケットデザインについて語らずにはおれません。
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こ、これは…。
ナイスじゃあーりませんか。
(下半分に視線が釘付けですが…。)
そりゃあ、耳から耳へと有刺鉄線が貫通しちゃったらビックリしますよね、お姉さん。
ウドの金切り声をこれ以上無いストレートな手法で表現した、とっても評判の良くないデザインですが、個人的には密かに好きです。
それにしてもこのお姉さん、よく見るとかなりの逆三角形体形の持ち主。
さてはかなり本格的に水泳やってましたね。
豊かなお胸ちゃんも実は筋肉質でカチカチなのかもしれません。
(んなわけないか…。)

そして何と言っても特筆すべきは「裏ジャケデザイン」の格好良さ。
真っ暗闇の中で、2本の白いボディのFLYING Vがこれまた有刺鉄線で縛られて立っているという、悶絶もののクールさ加減ですね。


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しかしながら、実はこのギターは次作「RESTLESS AND WILD」の裏ジャケでは見るも無残に燃やされてしまっています。
何ともったいない!。

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ACCEPTはウルフ・ホフマンとヨルグ・フィッシャーというツインギターによるハモリソロが特徴の一つですが、ヨルグ・フィッシャーは本作リリース後にバンドを一度脱退しています。
(1985年リリースの「METAL HEART」で復帰)
次作「RESTLESS AND WILD」の裏ジャケは、ヨルグ・フィッシャーとの決別を「あばよ」とでも表現したかったのでしょうか。
何やらそんなバンド内部のどろどろとした状況が裏ジャケットに表現されているようで、非常に興味深いですね。

バンドメンバー・収録曲

バンドメンバー

  • ヴォーカル: ウド・ダークシュナイダー
  • ギター  : ウルフ・ホフマン
  • ギター  : ヨルグ・フィッシャー
  • ベース  : ピーター・バルテス
  • ドラム  : ステファン・カウフマン

収録曲

  1. Starlight – 3:53
  2. Breaker – 3:35
  3. Run If You Can – 4:49
  4. Can’t Stand the Night – 5:23
  5. Son of a Bitch – 3:49
  6. Burning – 5:14
  7. Feelings – 4:48
  8. Midnight Highway – 3:58
  9. Breaking Up Again – 4:39
  10. Down and Out – 3:43

おすすめ楽曲レビュー

Starlight

カミソリのように切れ込んでくる極限までにムダをそぎ落としたようなシンプルなリフ。
このギターのトーンはモロに80年代ですね。
そしてオープニング曲からパワー全開の金切り声が炸裂し圧倒されてしまいます。
十分に分かってはいてもやっぱり最初はきついですよねこの声は。
どうしてもウドのあの容姿が脳裏に浮かんできてしまいます。
灰汁が強いとかじゃなくて、もはや灰汁しかないと言った感じです。
終盤のギターソロでは終始ツインでハモリながらのどことなく妖艶な雰囲気のメロディが奏でられ、次作以降に「ACCEPT節」とも評されるバンドの独自性を垣間見ることができます。

Breaker

アルバム2曲目の美学。
バンド屈指の代表曲となるタイトルチューンが間髪入れすに炸裂。
40年以上が経過した今聴いてもなお、ヘヴィメタルを代表するアンセム的な楽曲として余裕でその存在感を放っていますね。
ただでさえエッジが効いたギターとタイトなリズム隊による間奏のブレイク部分での緊張感を、ウドの艶めかしい溜息が瓦解していくところが何とも言えず悶絶ものです。

Run If You Can

怒涛の3連ちゃんで確変突入といったところでしょうか。
特に阪神ファンでもない私でも「バース・掛布・岡田の甲子園バックスクリーン3連発」を思い起こさずにはいられません。
ACCEPTの真骨頂とも言える、ミディアムテンポのキャッチー要素をもった楽曲ですね。
キャッチーと言っても能天気カラカラ系ではなく、メロディにはしっかりと湿り気と哀愁が仕込まれていて思わず聴き入ってしまいます。
展開の流れを棄損しない自然な流れでスリリングなギターソロに突入し、これまた流れるように本編に戻していくソロ構成もお見事。
ライヴではサビの大合唱となること請け合いの「一緒に歌える曲」が多いのもACCEPTの魅力の一つですね。

Can’t Stand the Night

SCORPIONSが演じても恐らく何ら違和感が無いのではと思えてしまうバラード曲。
ゲルマン魂が込められてたジャーマン・バラードってみんなこんな陰鬱な感じに似てくるのでしょうか。
当然のことながらクラウス・マイネの歌唱とは真逆に位置するウドならではの方法論によるバラードの表現は唯一無二なるもの。
中盤からの鬼気迫る絶叫にも近い熱唱は、あまりの気迫に後ずさりしてしまいそうになるほどですね。

Midnight Highway

後の作品「METAL HEART」でそのポテンシャルをいかんなく発揮することになるACCEPTの「ポップセンス」が光る楽曲ですね。
後追いしてこの曲を知った時には、なるほどこの時点からそのセンスはお試しモードで開花していたのだと妙に納得してしまいました。

Breaking Up Again

何とも切なく繊細な、涙無くしては聴けない美しいメロディのバラード曲。
本曲でヴォーカルを務めているのは何とベースのピーター・バルテス。
「意外ね、意外ね」と桜金蔵さんが登場してきてしまいそうになります。
いや、ホントにあまりの歌の上手さと格好良さに痺れてしまいそうです。
前曲のポップな楽曲といい、本曲といい、ACCEPTの内包する魅力が存分に楽しめる充実した価値を持ったアルバムですね。

まとめ

正直言って何がやりたいのか、バンドの目指す方向性がよく解らなかったデビュー作から2枚目までと本作3枚目とでは、雲泥の差の進化が体感できるACCEPT初期の傑作です。
ジャーマン・メタルバンドとして本格的ヘヴィメタルの王道を歩んでいく覚悟と言いますか、バンドとして腹をくくった感がビシビシと聴く者に伝わってきます。

男臭いソリッド感で「気が付いたら血が出てました」的な切れ味鋭いギターと、ウドの金属的なダミ声、オーソドックスながらも様式美と哀愁を漂わせるメロディアスな楽曲構成。
バンドの擁するストロングポイントを見事に融合させて、ACCEPT節の骨格を盤石なまでに整えた感がある完成度を誇っています。

ACCEPTのキャリアとしては勿論のこと、80年代のヘヴィメタルシーンの代表作としても揺るぎない存在感を放っている作品と言えるでしょう。

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