気が付けばかれこれ50年近く洋楽、中でもハードロックを中心に愛聴してきました。
自身の体感したハードロックの素晴らしさについて、これから聴き始める方々に少しでも参考になればと、ブログや X(twitter)で発信しています。
その中で常々書きたかった企画が今回の「お気に入りギターソロ」。
自分自身もギターをかじっていたこともあって、ギターのリフやソロが楽曲の好き嫌いを決定付ける大きな要因となっていることは間違いありません。
とは言え、人の好みは様々。
その曲と出会った時期のシチュエーション、その時の気分によっても印象、インパクトは大きく確変しますね。
私の場合は軟弱メロディアス系のハードロックが大好物の「甘党」ですので、本企画での選曲も大分偏りが出てくると思います。
また、当ブログの他の企画記事と同様に「ランキングではありません」ので登場順は単なる思い付き順です。
不定期で随時加筆して更新していきますので、たま~に覗いてやって下さい。
- ギターインスト楽曲は除く
- 驚異的テクニック、超絶速弾き等だけでは評価しない
- あくまでもメロディ、フレーズ、ソロの構成を重要視
- イントロ、曲中、アウトロ等どの部分のソロでも可
- とにかく私の琴線に響いたギターソロ
という感じなので、趣味嗜好が合いそうだなと思った方のみお付き合い下さい…。
Mr. Crowley(放題:死の番人) | Ozzy Osbourne
Randy Rhoads
①1980年リリースの Ozzy Osbourne デビューアルバム「Blizzard of Ozz (放題:血塗られた英雄伝説)」に収録の、メタラー誰もが知る名曲中の名曲ですね。
ギターは若干25歳という信じられない若さでこの世を去ってしまった Randy Rhoads 。
と書いてはみたものの、実は私が Randy を知ったのは既に彼が天国に旅立った後でした…。
高校時代、後に一緒にバンドを組むことになるツインギターの相方が、他のバンドでプレイしていたのを聴いたのがこの曲との出会い。
ヴォーカルとドラムが聴くに堪えないポンコツバンドが演奏する知らない曲でしたので「何だかすっとこどっこいな退屈な曲だな」などと思いながら聴いていると、突如切り裂いてくる稲妻ギターソロ。
相方のコピーレベルの高さもさることながら、あまりに強烈なフレーズに鳥肌ものでしたね~。
そして講堂のステージで仁王立ちで引きまくる相方のテクニックを目の当たりにして「上には上がいる」ことを嫌というほど思い知らされたのでした。
そして打ちひしがれて傷ついた私の心に塩を摺り込むように、ダメ押しで展開されるエンディングのギターソロ Part2。
あまりに切ないメロディ…。
このままずーっと永遠に聴いていたい衝動に駆られました。
ということで、Randy Rhoads の前に、後のバンド仲間となるギターの相方のプレイに惚れてしまった思い出の曲なのでした~。
「Blizzard of Ozz (放題:血塗られた英雄伝説)」のアルバムレビュー記事はこちらから
Broken Heart | White Lion
Vito Bratta
②1985年リリースの WHITE LION デビューアルバム「Fight to Survive (放題:華麗なる反逆)」のオープニングを飾っている哀愁ミドルチューンですね。
ギターは Vito Bratta 。
バンドの勢いがややピークアウトしかけてきたタイミングで、突如シーンから姿を消し一切の消息を絶ってしまったホント勿体ない逸材でした。
このデビュー作では本曲以外にも「Cherokee」などでも胸熱のギターソロを聴かせてくれていますね。
さて、本曲のギターソロですが文字通り哀愁失恋テーマ曲のギターソロとして泣かしてきますよね~。
完璧な構成と流れるような展開が見事です!。
個人的な好みとして、これだけは言っておきたい点が一つ。
あくまでもギターソロの高い評価は「オリジナル・ヴァージョン」に限ります…。
後年にリメイク・ヴァージョンがリリースされていますが、全く別物に仕上がっていますのでご注意を。
でも世の中にはこちらのリメイク・ヴァージョンがお好みという方もきっといるのでしょうね…。
一応貼っておきます…。
「Fight to Survive (放題:華麗なる反逆)」のアルバムレビュー記事はこちらから
Don’t Talk to Strangers | DIO
Vivian Campbell
③1983年リリースの DIO デビューアルバム「Holy Diver(放題:情念の炎)」に収録のドラマティックな歴史的名曲ですね。
ギターは Vivian Campbell 。
実はこの曲も、中学時代からのギター仲間のバンドで演奏されていたのを聴いて知ったのが初めての出会いでした。
コピーバンドの演奏による初聴でも、十分にその劇場型ドラマティック性は伝わってくるほどの恐るべし楽曲..。
そしてそのギターソロと言ったら、苦節半世紀近く洋楽、ハードロックを聴いてきた中でも「かなりの上位に位置するソロ」と言える完成度だと思います。
歩く様式美「DIO」の仰々しい楽曲におけるソロとしては、「そう来ましたか!」と意表を突いてくる(特に後半の)ビックリフレーズ。
まるで酒焼けしたスナックのママの声のような独特のギタートーン。
Vivian Campbell をメジャーシーンに釣り上げた DIO の「審美眼」さすがです。
「Holy Diver(放題:情念の炎)」のアルバムレビュー記事はこちらから
STARCARR LANE | ALCATRAZZ
YNGWIE MALMSTEEN
④1983年リリースの ALCATRAZZ デビューアルバム「NO PAROLE FROM ROCK’N’ROLL」に収録の哀愁ミドルチューン。
ギターはYNGWIE MALMSTEEN。
HR/HM界の歴史、ロックギターの概念を一気に変えてしまったと言っても過言ではない歴史的名盤には、今回の企画に選出される名曲が複数存在します。
先ずはこの曲「STARCARR LANE」。
本作におけるYNGWIE MALMSTEENのギタープレイで最も注目を集めたのは「速弾きスィープ奏法」であることに異論はありません。
しかし、スピードだけでは投手が打者を抑えられないように、速弾きだけではリスナーの心は動かすことは出来ませんね。
「おぉっ!凄い速弾きだね~」と「感心」はするでしょうが「感動」まではいかない感じ…。
その点、この曲のギターソロには「短いソロの中に完璧に構築された物語性」「切ないまでのメロディ」「泣きの美学」といった叙情的価値が凝縮されているように感じます。
「イントロのビブラートってここまでやるのね!」と参考になるSATSUMAさんの動画を貼っておきましょう。
「NO PAROLE FROM ROCK’N’ROLL」のアルバムレビュー記事はこちらから
EUROPE | HEART OF STONE
John Norum
⑤1986年リリースの EUROPE 3枚目アルバム「The Final Countdown」に収録のキャッチーなミドルチューン。
ギターは John Norum 。
世界的な成功を収めたアルバムということでヒットチューンが連発された作品。
無論、タイトル楽曲「The Final Countdown」の:ギターソロも素晴らしかったですが、個人的に強く印象に残ったギターソロが本曲。
スローとも言えるような落ち着いた曲調の流れに乗って、定石通りのチョーキングから入ってからの渋いスライド・カッティング。
さりげない速弾きを披露した後にここぞとばかりに繰り出すキメのフレーズ。
心持っていかれるんですよね~、この手のフレーズ。
派手さはなく短めですが、格好良すぎのギターソロです。
「The Final Countdown」のアルバムレビュー記事はこちらから
ZENITH | SUICIDE
戸谷 勉(TSUTOMU TOYA)
⑥1995年リリースの JAPANESE HEAVY METAL オムニバスアルバム「MAKE IT SHINE Vol1」に収録のZENITH の名曲「SUICIDE」。
ギターは戸谷勉(TSUTOM TOYA)。
ZENITH と言えば、後に”あの”島紀文をギターに擁するバンド「Concerto Moon」で初代ヴォーカルをつとめた尾崎 隆雄が在籍していたバンドとして有名ですね。
そんな ZENITH の神曲「SUICIDE」に出会えたのがこのアルバム。
今は亡き安心の信頼の「Mandrake Root Record」による企画盤でした。
参考までにアルバムの収録曲は以下の通りです。
1. Introduction 〜 Second War in Heaven / CRYSTAL CLEAR
2. Road To High / CRYSTAL CLEAR
3. Rise Again / LED STREAM
4. Storm Of Wing / LED STREAM
5. Hard Hearted Night / ETERNAL FLAME
6. The Plunder / ETERNAL FLAME
7. Time To Be Free / ZENITH
8. Suicide / ZENITH
9. Cecillia / 加瀬竜哉
10. Tilt it ! / 加瀬竜哉
ZENITH の神曲のみならず、CRYSTAL CLEAR 時代の島紀文のプレイ、武骨でタイトな LED STREAM、加瀬竜哉のPOPチューンなど、聴き応えが十分な内容です。
そして今回ご紹介の ZENITH の当時のバンドメンバーがこちら。
- ヴォーカル: 尾崎 隆雄
- ギター : 戸谷 勉
- ベース : 恩田 努
- ドラムス : 吉岡 伸穂
- キーボード: 原田 修
前置きが長くなりましたが、今回の主役は「戸谷 勉」ですね。
実は私、子供の頃からプロレスなどの格闘技が大好きでして。
「戸谷 勉」もプロとしてデビュー後に武藤敬司や佐々木健介をはじめとする多くのプロレスラーの入場テーマ曲を作ってきたアーティスト…。
一方的に親近感、ご縁を感じてしまったのでした…。
そして神曲「SUICIDE」。
いやぁ~、いつ聴いても初っ端からドラマティックな展開ですね~。
ドラムも狂喜乱舞するかのように煽りまくる中、クールに脳天を直撃してくる神リフが繰り返されて一気に昇天。
更にとどめを刺すかのように発せられる尾崎隆雄の粘着力抜群の個性的なヴォーカル。
まさに JAPANESE HEAVY METAL 様式美の極みと言った感じで、聴いてるこちらもなんだか誇らしくなってきます。
そして再びイントロの展開に戻ってからの、いよいよクライマックスとして迎えるギターソロ。
ネオクラシカルなアプローチでの導入後、流れるような滑らかなフレーズがセットの波のように押し寄せてきますね~。
大仰な楽曲の展開に負けることなく、よりスケールを広げ、ソロ終盤には深淵の底にゆっくりと没入していくような浮遊感が漂います。
決して速さだけで胡麻化さない、リスナーや楽曲を置き去りにする一人相撲ソロとは明確に一線を画す、まさに至高のメロディアス・ギターソロだと思います。
DEEP PURPLE | HIGHWAY STAR
Ritchie Blackmore
⑦1972年の DEEP PURPLE 来日公演が収録されたアルバム「MADE IN JAPAN(邦題:LIVE IN JAPAN)」の伝説のオープニング楽曲。
ギターは Ritchie Blackmore 。
間違いなく私がハードロックにハマる大きなきっかけとなったアルバムであり、同時にギター演奏を志すきっかけにもなった Ritchie Blackmore のギターソロです。
「HIGHWAY STAR」は、1972年リリースの DEEP PURPLE 7枚目アルバム「MACHINE HEAD」に収録されている楽曲ですが、私はスタジオ盤の前にライブ盤を聴いてしまいました。
結構、同じような方が多いみたいですね…。
個人的にはギターソロに関しては圧倒的にライブ盤の方が格好良く鬼気迫るプレイという感じ。
「いつかこんな風にギターが弾けるようになりたい!」
と思うようになりギターを始めたのでした。
当時はこのソロを弾くにあたり必要不可欠である「オルタネイト・ピッキング」と左手の運指を、雨にも負けず風にも負けず練習してましたね~。
そしてスタジオ盤にはない Ritchie Blackmore のアドリブによる悶絶するような「崩し」。
かっちりとした型にはまったようなスタジオ盤に比べて、スピード感がありながらタメも効かせるワイルドなソロ演奏。
当然、TAB譜のあるスタジオ盤をベースに練習しながら、細かいニュアンスを自分の解釈で耳コピしてました~。
もしも当時にこんな動画があったなら、ギター小僧はどんなに嬉しかったかと心の底から思える「お好み焼き屋さん」の解説動画を貼っておきましょう。
くぅーーーっ!
あの頃の自分に教えてあげたいーーーっ!。
最期にお伝えしたいこと
このブログでは、楽曲を聴きながらレビューを楽しんで頂くために主に音楽サブスク配信サービスの音源を貼り付けています。
当初は何も考えず「Spotify」を貼っていましたが、途中から極力「Apple Music」に変更しました。
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