ハードロックバンド 最近の新譜おすすめ?選(2024年版)

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ATLANTIC-ANOTHER WORLD

この記事では2024年にリリースされた主にHR/HMアルバムの中から、おすすめの作品を選んで紹介しています。

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METALITE | EXPEDITION ONE

METALITE EXPEDITION ONE

 

 

 

 

 

 

 

アルバム概要

2024年1月17日リリースの METALITE 4枚目のニューアルバム「EXPEDITION ONE」。

2015年にスウェーデンで結成されたメロディックメタルバンド METALITE は、エリカ・オールソン(ヴォーカル)とリア・ラーソン(ドラムス)の2人の女性メンガーが特徴。

結成当時の初代ヴォーカルだったエマ・ベンシングは、どちらかと言えばポップス寄りな明るく健康的なヴォーカルスタイルだったのに対して、現在のエリカ・オールソンはよりワイルドに、ヘヴィメタルのヴォーカル感が増した印象。

高身長で存在感も抜群なのでバンドにとってはよりスケールアップが図れる良いメンバー交代だったと言えますね。

本作はスタジオ・アルバムとしては2021年リリースの3枚目「A VIRTUAL WORLD」以来の約3年振りとなりますが、内容はジャケット・デザインに表現されている通り安定の「近未来の仮想世界」。

2055年の滅びゆく地球から他の惑星に人類を移動させ、生き残りをかけて新たな生命の誕生を目指すという設定のようですが…。

2055年って結構すぐよ、大丈夫って感じがしないでもないですが…。

まあ、それだけ環境破壊やらパンデミックやらで地球や人類にとっては待ったなしの状況にあり、人間の行動を変えていく必要がありますよというメッセージも込められているのでしょう…。

楽曲はどれもがシンセサイザーによるSE音とテクニカルな演奏陣により演出される世界観の中を、パワフルにヴォーカルがメロディを歌い上げていくというスタイルで心地よい没入感が味わえます。

ソロではこの手の音楽性には不可欠なタッピングを多用しながら奮闘するギタープレイも聴きどころです。

 

おすすめの1曲

BLAZING SKIES

先行してMVも公開されたパワフル楽曲。

このバンドのMVに総じて言えますが、場面切り替えが早過ぎるので印象に残り難いのと中盤からワンパターン化して見るのに飽きてきちゃって勿体ないな~と感じます。

いやぁ~、動体視力の衰えてきた老眼にはきついのですよ~すぐに目が疲れちゃいます…。

各シーンをもう少し長い時間(と言っても数秒の話ですが…)じっくり見せてくれると良いんですけどね~。

 

Bernie Marsden | Working Man

Bernie Marsden Working Man

 

 

 

 

 

 

 

アルバム概要

2024年2月2日に日本盤がリリースされた Bernie Marsden のソロアルバム「Working Man」。
(海外盤は2023年11月24日リリース)
悲しいことに、2023年8月24日に細菌性髄膜炎のため72歳でこの世を去ってしまった Bernie Marsden。
既に完成していた本作は文字通り Bernie Marsdenの遺作となってしまいました。
Bernie Marsdenと言えばやはり何と言っても WHITESNAKE 創設メンバーとしての活躍。
「ひげおじさん」Micky Moodyとのツインギターは、いわゆるギターヒーロー像とは全く無縁の「渋い」プレイとルックスでしたが、当時の思春期少年(私)のハートを強烈にグリップして離しませんでした。
WHITESNAKE LIVE IN HEART OF THE CITY
往年のふくよかな体型と人懐っこい笑顔は晩年まで変わらず、Bernie Marsdenの画像をネットでたまに見かけるとほっこり幸せな気分になれました。
さて、肝心の中身の方ですが本作「Working Man」は先ず第一に「音」が良いですねぇ~。
さすがは Bernie Marsden 自らがミキシング、マスタリングそしてアルバムのアートワークにまで積極的に関与しながら監督した作品。
特に「音」の深みというか奥行きの違いを聴き始めた途端に体感できます。
そして、良いじゃないですか~このジャケット・デザインも。
塗装は剥げ落ちて錆びついてはいるけど、まだまだ現役で全然活躍しているカントリートラック。
収録楽曲の朴訥として飾らない郷愁感のような音像。
長年のキャリアで培われてきた円熟のギタープレイ。
そして変にイキらず格好もつけずに生き生きと聴かせるヴォーカル。
まさに Bernie Marsden そのものと被りますね。

 

おすすめの1曲

Being Famous

アルバムのオープニングに収録。

本作の初回盤は2枚組構成となっていて、新たに書き下ろされた新曲12曲を収録したものにプラスして10曲の新たな音源(過去曲のリメイクを含む)を収録したボーナス盤が付いています。

working-man-2cd

 

 

 

 

 

 

 

CDの盤面も錆びついたど鉄ホイールデザインという渋さ…。
細部へのこだわりを感じます。
そして、過去曲のリメイクがなんともこれまたタマランチ会長なんですねぇ~。
こちらの曲なんぞは Bernie Marsdenのヴォーカルに惚れてまうやろレベルのアレンジと仕上がりになっております…。

 

 

REMEDY | SOMETHING THAT YOUR EYES WON’T SEE

REMEDY SOMETHING THAT YOUR EYES WON'T SEE

 

 

 

 

 

 

 

アルバム概要

2024年2月2日に日本盤がリリースされた REMEDY のデビューアルバム「SOMETHING THAT YOUR EYES WON’T SEE」。
(海外盤は2023年2月17日リリース)
REMEDYは2020年頃にスウェーデンのストックホルムでRoland Forsman(gu)を中心に結成されたメロディアス・ハードロックバンド。
本作は既に2022年の年末にリリースされていたようですが、地元のマイナーレーベルのため極東の日本でのリリース迄には時間を要したようです…。
本作で堪能できるREMEDYサウンドの特徴は何と言っても私のような80~90年代好きには堪らない懐かしさ。
エッジの効いたギターサウンドを軸に透明感のある伸びやかなヴォーカル。
キャッチーなメロディという80~90年代臭をプンプン漂わせつつ、今風のモダンでメタリックな味付けも上手いこと融合させています。
その立役者はやはりミキシングとマスタリングを手掛けた ECLIPSE のErik Mårtensson。
さすがは数多のバンドやプロジェクトで培ってきたその知見と才能を、本作でも惜しげもなく注ぎ込んでくれていてホントに感謝しかありません。
最早、北欧メロディアス・ハードロック作品にとっては「Erik Mårtensson」の関与は非常に強力な「太鼓判」「お墨付き」。
バンドとしての力量も当然のことながら高いクオリティ、ポテンシャルを感じさせます。
キレのあるカッティングと音数よりもメロディ重視のフレーズを聴かせるギター、リキまずイキらず素直に歌う伸びやかな歌唱が印象的なヴォーカル。
大袈裟な展開やこねくり回しは皆無。
あくまで自然なメロディの流れや美しさでフックを感じさせる楽曲作りは、まさにメロディアス・ハードロックの王道を闊歩しているかのような潔さ。
大日本軟弱メロディアス・ハードロック愛好会会長として自信を持って「太鼓判」を押させていただきます!。

おすすめの1曲

Marilyn

アルバム3曲目に収録の哀愁ハードチューン。

イントロのキーボードで思わず BON JOVI との出会いを想起した往年のファンも多いことでしょう。

青臭く青春していた「あの頃」がついこの間のように感じる程に、「良い曲」に対する感受性や物差しはいつまでたっても変わることがありません。

相変わらずこの手の「クサい」曲に反応してしまう自分がいます。

本作を聴き進めていくほどに、80~90年代当時に聴きまくっていたバンドが次々に想起されてくるのが面白いところ。

是非とも全曲じっくりと味わって頂きたい極上のメロディアス・ハードロック作品です。

 

LIONHEART | THE GRACE OF A DRAGONFLY

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アルバム概要

2024年2月23日リリースの LIONHEART 4枚目アルバム「THE GRACE OF A DRAGONFLY」。
3枚目の前作「THE REALITY OF MIRACLES」(2020年リリース)から約3年半振りとなる新譜です。
往年のファンにとってはブリティッシュ・メロディアス・ハードロックの代表格とも位置付けられるバンド LIONHEART。
そのキーマンと言えばやはり「元IRON MAIDEN~PRAYING MANTIS」のデニス・ストラットン。
本作では1980年の結成当時のオリジナル・メンバーであるスティーヴ・マン<gu,key>、ロッキー・ニュートン<ba>のに加え、ヴォーカルには何とリー・スモールが参加!。
SHY や PHENOMENA などメロハー愛好者には目がハートになってしまうバンドやプロジェクトでキャリアを積んできた「大物」ですね。
更に、ドラムスは WILD HORSES や UFO 等幅広いフィールドで活躍してきた「仕事人」クライヴ・エドワーズという盤石の体制となりました。

過去作と同様に本作「THE GRACE OF A DRAGONFLY」でも、トラディショナルなギタープレイを軸とした解りやすく親しみやすいAOR調ハードロック曲を量産してくれています。

 

LIONHEART

 

 

 

 

折りしも近年のウクライナやイスラエル等における紛争の最中にリリースとなった本作のテーマは「反戦」。

第2次世界大戦をテーマに「自由のために戦った人々への追悼の念」を、リー・スモールがエモーショナル&ドラマティックに熱唱。

デニス・ストラットンはメタリックなギタープレイで表現しています。

そして、LIONSHEART の十八番とも言えるキャッチーなサビメロに向かって盛り上げていくバックコーラス。
哀愁を帯びたツインギターの心に響くフレーズ。
全体を包み込んで演出するキーボードなどなど。
全ての楽曲が「紛争の無い平和な世界の実現」を心から祈るように収録されています。

おすすめの1曲

Little Ships

こ、このイントロはぁあああああ!。

っと、冒頭の僅か1.5秒くらいでピクっとなってしまった方々、PRAYING MANTIS 仲間ですね…。

(固い握手からのハグ)

一撃必殺とはまさにこのこと。

流石にPRAYING MANTISほどの「これでもかの泣きフレーズ」ではありませんが、このギタートーン、メロディ、いやぁ~たまりません…。

ということで、アルバムからのシングルカット曲とは別の曲を今回はチョイス。

往年のPRAYING MANTIS節の中でも大好きな楽曲「Only the Children Cry」を彷彿とさせる楽曲だと思います。

 

 

JUDAS PRIEST | Invincible Shield

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アルバム概要

2024年3月8日リリースの JUDAS PRIEST 19枚目アルバム「Invincible Shield」。
前作「Firepower」からおよそ6年ぶりとなる METAL GOD の新譜。
早まる心を懸命に抑えて身を清め、心を静め真剣に向き合う久しぶりのこの感覚、緊張感。
貴重なお小遣いで買ったレコード(CD)を前にしてのメタラーならではの儀式的時間。
そう、昔はいつもこうでしたぁ~。
そして本作をいざ聴き始め、聴き進んでいくとともに蘇ってくる当時(復讐~背徳あたり)の感覚。
最新作「Invincible Shield」は確かに先鋭的であり最も洗練された作品との印象が強いです。
一方で個人的にはどこか懐かしさや(良い意味での)〇〇っぽいと感じるメロディ、フレーズに溢れているように思います。
それは時に往年の彼ら自身であったり、MAIDENであったりANTHEM、OZZYそして終盤には何とKISSなんかも脳裏に浮かんでくるという展開に驚きます。
鋼鉄神としての本領を発揮した重厚な楽曲もあれば、マーケットインを意識した叙情性やキャッチーさに富んだ楽曲も多く、非常にバラエティ感豊かですね。
特に全14曲で1時間を超える作品であることから、中盤から終盤にかけてフックを持たせた楽曲を巧妙に配置しています。
音像はすこぶるタイト&シャープ。
特に前作で少々パサついた印象だったドラム(スネア)の音色が丁度良い塩梅の湿気を伴っており、タイトに仕上がってます。
ロブ・ハルフォードの声質も衰えを微塵も感じさえない深みあるシャープさをキープしていて圧巻です。
聴き終えて早々、危うく「これぞ JUDAS PRIEST 最高傑作!」などど高らかに宣言しちゃいそうになる程に素晴らしい作品!。
間違いなくそう思う方が多いことでしょう。
しかしながら、当ブログでは既に「背徳の掟」を JUDAS PRIEST の最高傑作と位置付けておりますので、そう軽々に乗り換えるわけにはいきません…。
ここは慎重に、それ相応に本作を聴き込んでじっくりと結論を導き出したいところです。
まぁ、それ程に本作の出来映え、クオリティは凄まじく、JUDAS PRIEST の気迫が凝縮された超名盤であると言って間違いはありません。

おすすめの1曲

Gates of Hell

「○○を思わせるような」楽曲シリーズの筆頭格。

まさに脂の乗り切った JUDAS PRIEST の絶頂期を思い出させる本作屈指のお気に入り楽曲です。

この曲の凄さ、そして希少価値はそのキャッチーなコマーシャル性のみならず、やはりギターソロ。

JUDAS PRIEST ではなかなか聴くことのできないフロントピックアップのトーンでの流れるようなソロフレーズは悶絶級ですね。

それにしても「余計なことは一切しない寡黙な男」イアン・ヒルのベースラインは、この手の曲では特にボディブローのように効いてきます…。

さすがです…。

 

 

EAST OF EDEN | Forbidden Fruit -2nd piece-

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アルバム概要

ついに出ました!

待ちに待った「EAST OF EDEN」の2ndミニアルバム「Forbidden Fruit -2nd piece-」。

本日2024年7月24日に無事にリリースされましたね。

度肝を抜かれた2023年12月リリースの1stミニアルバム「Forbidden Fruit -1st piece-」をヘビロテすること数万回(嘘つけ!)。
本作リリースでまた当分の間、毎日の通勤のお供として聴かせて頂きます。
本作の収録曲は怒涛の全5曲。
今回もバラエティに富んだ充実度でひたすら感謝しかありません!
①Judgement Syndrome
②Chasing the Moon
③Eden
④鈍色のラビリンス
⑤CROSS∞ROADS
「Judgement Syndrome」は4月に放送していたドラマ「御社の乱れ正します!」の主題歌として既にチェック済。
(ドラマには何気にメンバーも出演するなど、今後の活躍の幅が広がっていくのが期待できますね。)
メンバーは不動の5人(脱退とか無いようにと内心常に冷や冷やしている小心者です…)
  • ヴォーカル:湊あかね
  • バイオリン:Ayasa
  • ギター  :Yuki
  • ベース  :わかざえもん
  • ドラムス :MIZUKI

 

それにしてもヴォーカルのあかねさん、本作でも難しい歌メロをよくもまあクリアな発音と鋼のような音程キープ力で見事に歌い上げていますねぇ~。
鉄壁のリズム隊の2人はもう完全にやりたい放題の無双状態。
特にわかざえもんさんは「ZONEに入っちゃってる」感じで本作でも躍動してますね。
MIZUKIさんのドラムが前作よりも増してアグレッシブになっている感じで嬉しい限りです。
そしてEAST OF EDENの最大の特徴とも言えるバイオリンとギターの掛け合いは本作でも安定の完璧なプレイぶり。
個人的には前作に続きYukiさんのギターソロを「もっと聴きたい」症候群に陥っていますが、まあ、腹八分目くらいが丁度良いのかもしれません。

おすすめの一曲

CROSS∞ROADS

(あくまでも現時点ですが)今のところ私のお気に入り楽曲は「CROSS∞ROADS」。
「Judgement Syndrome」と共に、シンガーソングライター草野華余子さんによる提供曲。
ドライヴ感とグルーヴ感で突っ走る疾走チューンで、MVにはダンサーも登場してまさにメンバー5人の妖艶な魅力がひと際グレードアップしています。
終始はっちゃけたプレイのわかざえもんさんに触発されるようにドラムスのMIZUKIさんも負けじと応戦。
ラストのエンディングではメンバー全員の渾身のプレイが爆発して、素直に格好良いです。

Ace Frehley | 10,000 VOLTS

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アルバム概要

2024年2月23日リリースのAce Frehley ソロアルバム「10,000 VOLTS」。
オリジナル・アルバムとしては2018年リリースの「SPACEMAN」以来、約5年半振りとなる6枚目(カバー作含めると8枚目)。
Ace Frehley は言わずと知れた KISS の創設メンバーとしてヘタウマギタープレイで当時のギター小僧を魅了してくれました。

本名はポール・ダニエル・フレーリー(Paul Daniel Frehley)、1951年4月27日生まれの御年73歳ですがまだまだ元気ですね。

KISS時代の初期アルバムでのギタープレイが耳にこびりついて離れないリアルタイムリスナーとしては、Ace Frehley や Frehley’s Comet としてのソロ作品には正直今一つピンとこない感じでした。

ソロ作の中では、個人的には1978年リリースの各メンバーによるソロアルバムがこれまでは最も出来が良かったのではと思っています。

そんな中でかれこれオリジナルソロ6枚目となった本作は「結構良いんじゃないのぉ~?」って感じ…。

タイトルからして良いですよね「10,000 VOLTS」。

基本的に文系で理工系はからきし苦手なので10,000 VOLTS ってどうなのよ?と微妙な数字ですが…。

ピカチュウは 100,000 VOLT、一方で北欧メロディアス勢のお気に入りバンドでは 220 VOLTなんてのもあるし…。

少しググってみると、普通の静電気で3,000~4,000 VOLT、スタンガンでは1,000,000 VOLTくらいのものもあるそうで…。

220 VOLTは欧州の家庭用電源の規格らしく日本で言うところの100 VOLTみたいです。

危険度で言うと、5 VOLTのスマホの充電器でも感電すれば死亡事故につながることもあるそうで…。

ということで「VOLT」そのものでは電気的な危険度、強さは分からないみたいですね…。

まぁ、どうでもいいのですが…。

肝心の中身楽曲は相変わらずと言えばそれまでですが、基本的には一本調子でフックとは無縁のストレートな Frehley’s Rock が楽しめる作品です。

6曲目「Fightin’ for Life」のような元気の出るハードな曲からソフトバラード的な楽曲も数曲あり。

一聴してそれとわかるAce 独特の滑舌の悪いヴォーカルが強粘着のガムテープのように耳にこびりついてきます。

そしてただでさえ滑舌の悪いヴォーカルなのに、ドラムがそれを更に増長してタメを効かせるものだから、もうドロドロの溜まり醤油状態になってますね。

ギタリストとしてのプレイにも最早進化や工夫も一切なく、KISSデビュー当時より頑なに貫き通しているヘタウマプレイで魅了されます。

弾かない美学とでも言いましょうか…。(多分弾けないんでしょうけど…)

ラストに収録のギターインスト曲でも、ワンパターンの必殺手癖フレーズが炸裂してますね!。

 

おすすめの1曲

10,000 Volts

さすがにギターのトーンは今風で切れ味があって良いですね~。

ドラムもタイトな感じでキマっています。

前述した通り、個人的にはAceのアルバムには多くを求めてはいけないと悟っていますので、イントロのリフや親しみやすいサビメロのみが楽曲の良し悪しを決める要素。

オープニングを飾るあまりにもストレートで無骨なこのタイトル楽曲で、早くも好き嫌いが決まってしまいそうですね。

ギターソロのフレーズには、相変わらず往年のKISS楽曲でかましていた「手癖フレーズ」が早くも登場するなど、ファンの期待に十分に応えてくれていてさすがAceとしか言いようがありません(笑)。

 

REMEDY | PLEASURE BEATS THE PAIN

REMEDY-2nd

 

 

 

 

 

 

 

アルバム概要

まさに時は金なり、光陰矢の如し。

いつもかみさんに「もさーっとしてないで!」と叱られる「超マイペース」「テキトー」男としては、お尻をぺシペシ叩かれているかのような気分です。

何のこっちゃ?と言いますと。

当記事の前半でデビュー作「SOMETHING THAT YOUR EYES WON’T SEE」をレビューさせて頂いた「REMEDY」の2ndがもう出ちゃったんですよね…。

2024年5月24日リリースのREMEDYの2枚目アルバム「PLEASURE BEATS THE PAIN」。

ぎょえぇぇぇぇ!そんなことあるぅ?って位にレビュー者泣かせの超ハイペースぶり。

そうかい、そっちがその気ならこっちとしても考えが…。

「バンド「REMEDY」については前半のレビューをご参照下さい」で手抜きしてやる!。

ってなわけでして、大日本メロハー愛好会としても激推しバンド「REMEDY」の早すぎる2ndアルバムリリースという願っても無い嬉しい知らせ。

デビュー作に続き、本作でも「極上メロハー作品請負人」のエリック・モーテンソン(ECLIPSE)がミキシングとマスタリングを手掛けています。

もはや聴くまでも無い位に音楽性はお墨付き。

(いやいや、聴かないでどうする…)

本作も爽快極まりないメロディアス・ハードロックが凝縮された後世に聴き継がれる名盤です。

個人的にはちょっとジャケットデザインが頂けないかな…という思いはありますが…。

ちょっと勿体ないですね。

 

おすすめ楽曲

MOON HAS THE NIGHT

いやぁ~、相変わらずわかってますね~。

メロハー好きのツボが。

2曲目に収録の落ち着きのある哀愁ミドルチューンです。

イントロだけでもうソワソワしちゃう危ない奴状態ですが、Aメロはお約束通りに静かな歌い出し。

徐々にフックさせながらもっていくサビも力まずにクールにキメてくれてます。

ギターソロも音数少な目の伸びやかなメロディが良いですね~。

DREAM EVIL | METAL GODS

dream evil metal gods

 

 

 

 

 

 

 

アルバム概要

2024年7月26日リリースの DREAM EVIL 7枚目アルバム「METAL GODS」。

前作6枚目アルバム「SIX」から実に約7年ぶりとなる新譜ですね。

1999年にスウェーデンで結成された DREAM EVIL の中心メンバーはプロデューサーとしても知られる職人フレドリック・ノルドストローム。

2002年に衝撃のアルバム「Dragonslayer」で、当時のHR/HM界に鉄槌を喰らわすかのように華々しくデビュー。

バンド創設メンバーだった後のギターヒーロー「ガス・G」をメジャーシーンに知らしめた功績も大きいものがありました。

その後のメンバーチェンジの変遷を経ての本作「METAL GODS」。

これまた直球勝負のタイトルで一切の迷いが無いですね~。

まさに原点回帰。

アルバムとしての全体的なテーマは「闘い」だそうですが、正統派メロディック・メタルの王道を突き進んできた DREAM EVIL ならではの、説得力のあるタイトルです。

彼らが影響を受けてきたバンドやアーティスト、ヘヴィメタルそのものへのあふれるような敬意の念が込められているのが、これでもかと伝わってきますね。

 

おすすめの1曲

METAL GODS

アルバムのオープニングに配置されたタイトル楽曲には、本作に込める DREAM EVIL の熱過ぎる思いが凝縮されています。

実際の歌詞としてストレートに言っちゃってますからね…。

登場する METAL GODS レジェンド達は下記の通り。

  • 「When Priest unleashed in the east…」(JUDAS PRIEST)
  • 「Maidens, The number of the beast…」(IRON MAIDEN)
  • 「The eagle has landed in the night…」(SAXON)
  • 「I finally got peace of mind…」(IRON MAIDEN)
  • 「When Manowar released battle hymns…」(MANOWAR)

いずれも異論の余地のない、腹落ちしてトリビュートできるバンドや作品ですね。

分厚い岩盤のようにゴツゴツした感覚の本曲ですが、その他の収録曲では北欧メロディアスならではの透明感のあるフレーズ、タイトでスピーディな疾走曲などバラエティ性も健在。

正統派としてのブレない姿勢と、期待を裏切らない作品を創出してくれる DREAM EVIL に感謝ですね。

 

 

ATLANTIC | ANOTHER WORLD

ATLANTIC-ANOTHER WORLD

 

 

 

 

 

 

 

アルバム概要

2024年6月リリースの Atlantic 2枚目アルバム「Another World」。

Atlantic は今から約30年前の1994年にミュージシャン兼プロデューサーのサイモン・ハリソンによるプロジェクトとしてアルバム「Power」をリリース。

絶滅が危惧されていた当時のブリティッシュ・メロディアス・ハードロック勢としては高い希少性を有していました。

atlantic-power

 

 

 

 

 

 

それにしても凄まじいセンスのジャケットデザインですね。

この作品は2008年に再リリースされています。

しかしながら、「プロジェクトあるある」で Atlantic はこのアルバム1枚のみを残して FADE OUT。

その後、1990年代末頃にサイモン・ハリソンは元グリム・リーパーのヴォーカリスト「故スティーヴ・グリメット」の弟である「マーク・グリメット」と接点が生まれ一緒に楽曲作りへ。

2021年頃から本格的にレコーディングに取り掛かり、約30年ぶりの復活 Atlantic としての新作完成に至ったようです。

Atlantic の新作「Another World」の音楽性は、一言で言ってしまえば「古き良き1980年代」のAORメロディアス・ハードロック。

決して奇をてらうことは一切なく、予定調和に従順に穏やかなメロディは進行し聴く者を安息の地に導いてくれる安心感に溢れています。

悪く言ってしまえば、激し目大好きメタラーの貴兄にはフックがなく凡庸な楽曲展開と一蹴されてしまいそう。

しかしながら、自称軟弱メロハー愛好会会長の私にとってはこの教科書通りのメロディアス・ハードロックが最高の悦楽の時間を与えてくれる宝物。

やっぱりやめらましぇ~ん。

 

おすすめ楽曲

Without Love

約30年ぶりの新譜にしては不気味なほどに落ち着き払った楽曲で幕を開ける本作。

何なんでしょう、この余裕は…。

もはやメジャーバンドの風格と貫録すら感じさせます。

注目のマーク・グリメットのヴォーカルは意外にもクセの無いオーソドックスなAORヴォーカリストそのもの。

凄みを効かせた低音域から圧巻の高音域までをフルカバーしていたお兄さんのスティーヴ・グリメットの面影はなく、非常に丁寧な歌唱が印象的です。

 

I’ll be Waiting

3曲目に登場する本作最高楽曲。

メロハーファンが泣いて喜びそうなキーボードイントロに続く美しいギター。

それにしても教科書通りのメロディ進行ですね~。

ある意味先が読めちゃうんだけど、期待通りになってくれて嬉しくなっちゃうパターン。

 

Ready Or Not

くほぉ~。

思わせぶりのクサ過ぎるギターイントロが堪りませんね~。

前曲(3曲目)に続き哀愁メロディを気負いなくしっとりと歌い上げるヴォーカルもナイス。

この手の楽曲作りの妙技にコテンとやられちゃうメロハーファンの姿が容易に思い浮かんでしまいます。

剛性、パンチ力不足という側面を補って十分にお釣りがくる楽曲の良さ。

大人のプレイでさりげなくまとめた中盤、そして気合い入れて弾いてみました的な終盤のギターソロもお見事です。

 

 

 

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最期にお伝えしたいこと

このブログでは、楽曲を聴きながらレビューを楽しんで頂くために主に音楽サブスク配信サービスの音源を貼り付けています。

当初は何も考えず「Spotify」を貼っていましたが、途中から極力「Apple Music」に変更しました。

その理由は、「Apple Music」は再生された時にアーティスト側に支払われる報酬が他の音楽サブスクサービスに比べて圧倒的に高いので、アーティストへの応援につながるからです!。

皆さんもどうせ聴くんだったら、お気に入りのアーティストの応援につながる「Apple Music」にしませんか?。

下記のリンク記事で詳しい内容をご紹介していますので、是非見てやってください。

「Apple Music」収益は他社を圧倒! 音楽サブスクはみんなで「Apple Music」を利用してアーティストを応援しよう!

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